阿部監督の“指導”で「飛距離が伸びた」 掴む手ごたえ…巨人21歳が秘める可能性

巨人・秋広優人(右)を指導する阿部慎之助監督【写真:宮脇広久】
巨人・秋広優人(右)を指導する阿部慎之助監督【写真:宮脇広久】

阿部監督は、秋広の高卒ルーキー時代には2軍監督として指導した

 巨人の宮崎キャンプは8日、第2クールが終了。今キャンプでは、就任1年目の阿部慎之助監督が身長2メートル、21歳のホープ・秋広優人内野手を直接指導するシーンが目立つが、この日も最後のティー打撃中、身振り手振りを交えてのアドバイスで締めくくった。

「秋広には4年くらい同じことをずっと言っているけれど、理解してもらえない。明らかに良くなってはいるが、1日寝ると忘れてしまう。僕からしつこく『こうやった方がいいんじゃないの?』と繰り返しやらせています」。阿部監督が秋広について語る時には、辛辣な言葉が含まれていることが多いが、それもルーキーイヤーから手塩にかけてきて、師弟の間に愛情と信頼関係があるからこそだろう。

 現在打撃で主に取り組んでいるのは、始動の際にバットのグリップを上下動させてタイミングを取ることと、バットを高く掲げる形でフィニッシュすること。秋広は「タイミングを大きく取るというか、自分はすり足で打つ分、体の動きが止まる時間ができてしまいがちなので、その時間をなくすためです」と説明する。「監督のアドバイスのお陰で打球に角度が付き、飛距離も伸びたと思います。昨年のシーズン中から言われてきたことなので、自分のものにできるようにやっていきたいです」と手応えを感じている。

 阿部監督は2軍監督時代の2021年、当時高卒ルーキーの秋広を指導。イースタン・リーグで82試合の経験を積ませ、打率は.229にとどまったが、8本塁打と持ち味を発揮させた。昨年は1軍ヘッド兼バッテリーコーチとして、秋広の1軍でのブレーク(121試合出場、打率.273、10本塁打41打点)に立ち会った。

 そして阿部監督は今キャンプで、秋広について「あいつがシングルヒットで一塁にいても邪魔。ツーベース以上を打つつもりでいてほしいと伝えてある」と明言した。秋広も「ホームランが最高の結果だと思います」と同意。昨年は器用さ、確実性も見せた秋広に、今年は長距離砲としてはっきり方向づけをするつもりのようだ。

“巨人の背番号55”の大先輩、松井秀喜氏が10日から13日まで臨時コーチ

 そんな秋広に第3クール初日の10日からもう1人、格好のアドバイザーが加わる。13日までの予定で6年ぶりに巨人の臨時コーチを務める松井秀喜氏(ヤンキースGM付特別アドバイザー)だ。言うまでもなく、松井氏は日米通算507本塁打を誇り、球史にその名を刻むホームランバッターで、秋広にとっては“巨人の背番号55”の大先輩である。

 阿部監督は報道陣を前に、松井氏について「素晴らしい教材が来る。こちらから聞けば絶対に答えてくださると思う。いい意味でどんどん使ってほしい」と語り、「秋広にも?」と聞かれると「もちろん、そうです」と頷いた。

 阿部監督の下でコツコツと実力をつけている最中の秋広にとって、“ゴジラエキス”の注入がさらなる“大化け”のきっかけとなるか。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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