巨人戦力外→2度目の育成「本当に最後の1年」 異例の捕手挑戦…新天地で挑む“覚悟”

オリックス・香月一也【写真:北野正樹】
オリックス・香月一也【写真:北野正樹】

オリックス・香月、27歳で2度目の背番号3桁も「絶対に結果で恩返ししたい」

 新天地で再び闘志を燃やす。巨人から戦力外通告を受け、オリックスと育成選手契約を結んだ香月一也内野手が、宮崎春季キャンプで必死に汗を流している。新しい背番号は「126」。2桁背番号の“奪取”を目指し「また違う球団に来て、環境も変わったので、前向きに頑張っていくしかない」と歯を食いしばる。

 拾ってくれたオリックスに全身全霊を捧げる。香月は大阪桐蔭高から2014年ドラフト5位でロッテに入団。2020年途中に巨人へトレード移籍し、2021年オフに育成契約へ。2022年3月末に支配下復帰したが、昨年10月に戦力外通告を受けていた。

「もちろん毎年『やってやろう』という気持ちはあるんですけど、今年に関しては……。もう1回、野球をやらせてもらえることになったので、絶対に結果で恩返ししたい。毎日が勝負。今年が本当に最後の1年というつもりでやるつもりです」

 今春キャンプではキャッチャーミットも持ち「捕手」にも挑戦。「僕は打てないと試合に使ってもらえない。守備はどこでもやります。それがプロの世界」と決意を明かす。

“扇の要”に君臨するのは、高校の1学年上の先輩で「尊敬してやまない」森友哉捕手。香月は「ずっと高校の時から目標にしてきた選手なので。森さんともう1回、野球ができるチャンスを頂いた。まずは自分が支配下登録されて、同じベンチで勝つ瞬間を味わいたい。森さんにちょっとでも近づけるように1軍の舞台に行きたいと思っています」と力を込めた。

 27歳で2度目の3桁背番号。ただ、追い求めている“景色”は遠くない。「悔しい気持ちのまま終わりたくなかった。野球を続けたかったので、(オリックスが)声をかけてくれて嬉しかったです。もう1回、花を咲かせたいと思っています。結果を出せば、森さんも喜んでくれると思う。毎日を噛み締めて生きていきたいです」。粘り強く、挑む。

(真柴健 / Ken Mashiba)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY