大谷翔平を魔改造も「サポートできれば」 ド軍のデータ野球を支える“懐かしの人物”

ドジャース編成部で選手育成・能力開発の主任を務めるウィル・アイアトン氏(左から2番目)【写真:荒川祐史】
ドジャース編成部で選手育成・能力開発の主任を務めるウィル・アイアトン氏(左から2番目)【写真:荒川祐史】

前田健太の元通訳アイアトン氏はデータ分析でドジャース野球の欠かせない存在に

 ドジャースの大谷翔平、山本由伸両投手をサポートしているのが、編成部で選手育成・能力開発の主任を務めるウィル・アイアトン氏だ。2016年にドジャース入りした前田健太投手(現タイガース)の元通訳で、マイナーコーチを経て2020年から編成部に所属。現在はデータ分析でチームに欠かせない存在となっている。

 ドジャースは2013年から11年連続ポストシーズン進出中。その強さの秘訣となっているのがデータ野球だ。アイアトン氏は「データ分析や動作解析、最新のテクノロジーがあるのですけど、それをメジャーの選手が使いやすいようにサポートするのが仕事です」と語る。

 他球団でくすぶっていた選手がドジャースで復活する――。最近の好例が元広島の救援右腕ライアン・ブレイシアだ。昨季はレッドソックスで20登板で防御率7.29だったが、移籍後に復活。39登板で防御率0.70と見違えるような投球を見せた。「相手のスカウティングレポートと、こちらの投手の長所を重ねて、誰と一番対戦するべきなのか。選手が成績を残せるようにやっています」。アイアトン氏は一部ファンから“魔改造”とも言われる取り組みの一端を明かす。

東京生まれの35歳、2013年WBCではフィリピン代表でプレーした

 シーズン中はチームに帯同する。開幕すれば、他球団とデータ競争になる。「その日の試合だけでなく、次のシリーズに向けての準備もある。勉強させてもらっています。データにはいろんな見方がある。何が一番大事かを見極めないといけない」。睡眠不足の毎日だが、その表情は充実感でいっぱいだ。

 1988年12月21日、東京生まれの35歳。元々は野球少年で、高校はハワイ、大学はカリフォルニア州で野球を続けた。母親がフィリピン出身だったこともあり、2013年の第3回WBCではフィリピン代表としてプレー。「そんなに試合に出られませんでした。(代表の試合は)2試合しかなくて、1打数無安打。台湾戦で三ゴロでした」と振り返る。

 メジャー1年目の山本のサポートはもちろん、大谷とはデータ分析での“共闘”が期待される。「大谷選手は活躍されているので問題ないかと思いますが、(データで)何かサポートできることがあれば。サポートすることがあれば」。エンゼルス時代はiPadで対戦投手のデータをチェックする毎日だった。頼もしい仲間になりそうだ。 

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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