由伸の“助言”は「理解が難しい」も…東晃平が得た学び 追い求める「直球に見える変化球」
オリックス・東晃平【写真:北野正樹】オリックス・東が授かった山本由伸からの“金言”
遠く離れても、偉大な先輩の言葉は耳の奥に残っている。昨季は6勝無敗で通算7勝をマークするオリックスの東晃平投手は、今季からドジャースに移籍した山本由伸投手のアドバイスを胸に、キャンプ地のマウンドに立つ。
「由伸さんから『変化球も全部、真っすぐと同じと思って投げないといけない』とずっと言われていましたね」。日本を代表する投手の山本は、みんなの「先生」でもあった。東も山岡と一緒にフォークを教わったことがあるが、常に山本が口にしていたのが「変化球の心得」だった。
東は神戸弘陵高から2018年に育成ドラフト2位でオリックスに入団。プロ2年目にウエスタン・リーグで19試合に登板し、5勝(7敗)を挙げたが、夏場にスタミナ切れを起こすなど安定した成績が残せなかった。トレーニング方法を変え、約20キロの増量で体力がついたことで試合後半でも球速が衰えることはなくなり、プロ5年目に支配下選手登録を勝ち取った。2022年はプロ初勝利を記録し、昨季は負けなしの6連勝でリーグ3連覇に貢献した。
128→95→12…「自分自身、10番台を付けることができるとは思いませんでした」
「ロッテ戦だったと思うのですが、1球だけ由伸さんの言われているボールを投げられたんです。気持ちのどこかで『三振を取りたい』『曲げたい』と思ってしまうと、どうしても手首を使ってしまう。できるだけ打者の近くまで真っすぐでいくよう、軌道だけは意識をしてブルペンのマウンドでもストレートのつもりで『曲げない』と思って投げています」
フォークも山本から教わったが「指が短く握力が弱いので、いつかは投げることができたらいい」と、今は取り組んでいない。「(若月)健矢さんからも『今のツーシームをもっと磨いて、自分のものにしたらいい』とアドバイスをもらっています」と、投球の幅を広げることより武器の完成度を高めることに注力する。
背番号は「128」から「95」、そして「12」に変わった。「嬉しかったですけど(山下)舜平大が付けていた番号なので複雑ですね。先輩から(譲ってもらった)のとは違いますから(笑)。でも自分自身、10番台を付けることができるとは思いませんでした」
(北野正樹 / Masaki Kitano)