補強乱発で「プレーする場所がない」 ド軍有望株に待つ苦難…指揮官が示唆する“行方”

ドジャースのミゲル・バルガス【写真:Getty Images】
ドジャースのミゲル・バルガス【写真:Getty Images】

昨年は主に二塁で81試合出場…ミゲル・バルガスは今キャンプ左翼でプレーする

 2024年シーズンに向け、大谷翔平、山本由伸両投手を獲得するなど、超大型補強を敢行したドジャース。有力選手が加われば、追いやられる選手もいる。わずか1年前にトッププロスペクトして期待された24歳のミゲル・バルガス内野手もその1人だ。地元紙「オレンジ・カウンティ・レジスター」が報じている。

 バルガスはキューバ出身で、父のラザロは母国の英雄。野球界のスーパスターで切手にもなっている。2023年のプロスペクトランキングで全体37位にランクインしたバルガスは昨年、二塁のポジションを与えられたが、81試合で打率・195、7本塁打、32打点で7月には3Aに降格となった。「怪我に悩まされ、自分らしいプレーができなかったのはかなりきつかった」と振り返る。昨年は春季キャンプで右手小指を痛め、開幕直後に右手親指に打球を受けたという。

 捲土重来を期す今季。怪我は完治し、「準備はできている」と語るが、問題はプレーする場所がないことだ。一塁、二塁、三塁での出場が見込めないためキャンプでは左翼でプレーしているが、左翼には今季加入した通算159発のテオスカー・ヘルナンデスと同104発のクリス・テイラーがいる。どのポジションがフィットするか問われ、「分からない。それが私が見つけなければならない答えだ」とバルガスは心境を明かす。

 デーブ・ロバーツ監督は「昨年は彼にとって勉強になったと思う。この春、彼は素晴らしい」とした上で、このオフにカブスへ移籍したマイケル・ブッシュ内野手の例を挙げる。「マイケル・ブッシュのように、バルガスは3Aレベルで証明すべきことはすべて証明した。もう1年ドジャースでチャンスを待つのは時間の無駄かもしれない。バルガスもメジャーに戻るためにいつか同じような道をたどるかもしれない」と述べている。

 巨大戦力の中で生きる道を見い出すか、新天地へ向かうか。有望株にとって重要な1年となりそうだ。

(Full-Count編集部)

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