“12球団トップ”の中日21歳を「1軍で待ってる」 貧打解消の救世主へ…4年目の覚醒か

中日・龍空【写真:矢口亨】
中日・龍空【写真:矢口亨】

10日阪神戦で4安打の固め打ち…教育リーグで打率.412

 中日・龍空内野手が猛アピールを見せている。10日の教育リーグ・阪神戦(鳴尾浜)に「2番・遊撃」で先発出場。4安打2盗塁の大活躍を見せ、同リーグでの打率は驚異の.412に達した。好調の21歳に「1軍で待ってる」「マジでいい」とファンの期待も高まっている。

 阪神・秋山拓巳投手から第1打席で右前打を放つと、バットが止まらない。0-3の1死一、三塁で迎えた3回には適時打、7回と8回には左前打を加えて計4安打の固め打ちだった。好調のバットにファンからは「1軍で待ってる」「1軍でも打てそう」と昇格を切望する声も上がっている。

 近江高から2020年ドラフト3位で入団した21歳。2年目の2022年に62試合で打率.248と頭角を現し、昨季は114試合出場も、打率.187、OPS.456と打撃に課題が残った。一方で、遊撃では96試合を守り、セイバーメトリクスの指標を用いて分析などを行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)のデータによると、守備全般での貢献を示すUZR(Ultimate Zone Rating)の指標は、12球団の遊撃手でトップとなる「10.0」をマークするなど、名手としての声価を高めている。

 中日の二遊間は、村松開人、ルーキーの辻本倫太郎、田中幹也や助っ人のオルランド・カリステ、育成助っ人のクリスチャン・ロドリゲスら人材豊富で、激しい1軍争いが繰り広げられている。球界屈指の守備力に、課題の打力がついてくれば、“逆転レギュラー”の可能性も十分。貧打にあえぎ2年連続最下位に沈む中日の救世主になるだろうか。

(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA http://deltagraphs.co.jp/
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。

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