水原氏が重ねた嘘の数々「友人の借金を肩代わり」　代理人にまで…大谷翔平が明かす

大谷翔平「一平さんは取材依頼のことを伝えていなかった」

　ドジャース・大谷翔平投手は25日（日本時間26日）、本拠地で行われる古巣エンゼルス戦の前に元通訳、水原一平氏の騒動に関しての声明文を発表した。違法賭博に関与し、大谷の資金を盗用した疑いで水原氏が解雇されて以降、初めての言及。水原氏は「みんなにウソをついていた」と声を震わせた。

　大谷はこの日、新通訳とともに登場し声明文を発表。騒動について知ったのは20日に韓国・ソウルで行われたパドレス戦直後だったと説明した。「結論から言うと、彼（水原氏）が僕の口座からお金を盗んで、なおかつ、僕の周りもそうですね。みんなにウソをついていたというのが結論になります」。決戦後のクラブハウスで水原氏はナインに状況を説明したが、大谷には「ホテルに帰るまで待ってくれと言われた」としていた。

　ホテル帰宿後に「巨額の借金があることを初めて知りました」と経緯を説明。「信頼していた方、ショックに感じています。僕自身がブックメーカーに送金することもない。結論としては彼が僕の口座からお金を盗んだことになります」と明かした。

　米放送局「ESPN」によると、大谷の通訳を務めていた水原氏は違法賭博に関与した疑いがあり、大谷の口座から450万ドル（約6億8000万円）を送金したとされる。20日に韓国・ソウルで行われたパドレスとの開幕後のクラブハウスでチームメートの前で打ち明け、謝罪したという。

　大谷は「代理人に対してメディアの方から、日本のブックメーカーから僕が（賭博に）関与しているのではないか、スポーツ博打に関与しているのではないかという連絡がありました」と説明。「一平さんは、こういった依頼の取材があるということを僕には話していなかったし、僕の方にはそういう連絡がまず来ていなかった。代理人には、一平さんにではなく友人の肩代わりとして支払ったという風に僕の代理人も含めてみんなに話していました」と言葉を並べた。

　尋問を続けると「一平さんは僕ら代理人に対して借金は自分のもの、つまり一平さん自身が作ったものだということを説明しました。それを僕が肩代わりしたという話を、その時に代理人に話しました。そして、これらは全く全てがウソだったということです。一平さんは取材依頼のことを伝えていなかったし、代理人の人たちについても『僕はすでに彼と話してコミュニケーションとっていた』ということをウソをついていました」と“すれ違い”が生じていることが発覚した。

　大谷が水原氏の騒動について言及するのはこれが初めて。解雇後の21日の開幕2戦目の試合後には球団関係者2人が徹底ガードし、「お疲れ様でした」と4回繰り返して帰路についた。この日、大谷は報道陣の質疑応答には応じず、カメラによる撮影も禁止となっていた。

（Full-Count編集部）