三振激減→リーグ最多安打に 大谷翔平、年々進化する“安定感”…イチロー以来の快挙も

ドジャース・大谷翔平【写真:Getty Images】
ドジャース・大谷翔平【写真:Getty Images】

アウトの内容にも変化…打率の期待値を示す「xBA」は.360、2021年から1割アップ

 ドジャースの大谷翔平投手は19日(日本時間20日)から本拠地でメッツ3連戦に臨む。17日(同18日)の本拠地・ナショナルズ戦では4打数3安打の固め打ち。31安打は同僚のムーキー・ベッツ内野手に並びリーグ最多となった。データ解析システム「スタットキャスト」で紐解くと、打者・大谷が年々進化していることが伝わってくる。

 なんといっても打撃の“安定感”が今年は違う。データ解析システム・スタットキャストの指標で打率の期待値を示す「xBA」は.360。ここまでリーグ上位1%に入る数値で、2021年.266、2022年.275、2023年.295と年々成績を上げてきている。

 打率の期待値の向上によって、長打率の期待値「xSLG」もアップ。自己最多46本塁打を放った2021年はxSLG.612、初めて本塁打王に輝いた2023年は.638だったが、ここまで.682を記録している。こちらもリーグ上位1%に入る数値だ。

 アウトの内容も変わってきた。打席のうちの三振の割合を示す「K%」は18.5%に。2021年はリーグワースト7%に入る29.6%だったが、こちらも2022年24.2%、2023年23.9%と年々向上させている。さらに、ゴロ・ライナー・フライなど打球の割合は、ここまでゴロ31.3%、ライナー37.3%、フライ26.9%。昨季はゴロ42.6%、ライナー22.7%、フライ30.3%だった。ライナーの割合が増えていることから、しっかり芯で捉えていると言える。
 
 今季は開幕から自己最長の8試合、40打席本塁打が出なかった。打球に角度が出ていなかったが、今では打球角度14.2%(メジャー平均12.3%)と“回復”してきた。松井秀喜氏を超える日本人最多の通算176本塁打は5試合足踏みとなったが、デーブ・ロバーツ監督は「ファンタスティック」と称えていた。記録更新は“時間の問題”と言っていいだろう。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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