平野佳寿に憧れる宮城大弥「目立たないのにすごい」 積み上げる“実績”に尊敬の念

オリックス・宮城大弥(左)と平野佳寿【写真:小林靖、北野正樹】
オリックス・宮城大弥(左)と平野佳寿【写真:小林靖、北野正樹】

オリックス・宮城大弥「平野さんみたいな人が最高です」

 自分を知るからこそ見える世界がある。オリックス・宮城大弥投手は、39歳で名球会入りを果たしたチームの守護神・平野佳寿投手に秘かに憧れを抱いている。

「平野さんみたいな人が最高です。僕が悪いのですがプロに入るまであまり知らない選手の方でした。でも、成績を知るようになって成し遂げられたことの凄さがよく分かりました。そういう選手がかっこいいと思います」

 オリックス、MLBで活躍していた平野佳だが、宮城の印象としては目立つ存在ではなかった。平野佳はマリナーズ在籍中の2020年に「地味を笑うな」という著書を出しているくらいだから、後輩の“無礼”も笑って許してくれるだろう。

「もちろん大谷さん(翔平選手、ドジャース)やいろんなかっこいい人はいますが、それほど目立たないのにすごいのはさすがです」という宮城が憧れるのは、日米通算250セーブという数字だけではない。与えられたポジションで誠実にコツコツと取り組み、実績を積み上げていく姿勢が自らのスタイルに重なるからだ。

「僕は身長も低いですし、ペータ(山下舜平大投手)や佐々木朗希(投手、ロッテ)に比べて、話題性もそこまでありません。それはそれで僕の特徴だと思うので、そこは無理せずにやっていこうと思います」

 座右の銘は「一生百練」。何度も繰り返し鍛えていくことで強くなる。1軍の練習がない日でも、球団施設の舞洲で体を動かす宮城の姿を見るのは、試合で自分の力を発揮するための鍛錬を怠らないためだ。目立たなくてもいい。ひたむきに実績を積み重ねていく。

◯北野正樹(きたの・まさき)大阪府生まれ。読売新聞大阪本社を経て、2020年12月からフリーランス。プロ野球・南海、阪急、巨人、阪神のほか、アマチュア野球やバレーボールなどを担当。1989年シーズンから発足したオリックスの担当記者1期生。関西運動記者クラブ会友。2023年12月からFull-Count編集部の「オリックス取材班」へ。

(北野正樹 / Masaki Kitano)

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