直近5戦で打率.053…スタメン外の佐藤輝明「今のままでは上がらない」 専門家が“辛口指摘”

阪神・佐藤輝明【写真:小林靖】
阪神・佐藤輝明【写真:小林靖】

今季初めてスタメン外となった佐藤輝…8回に代打で登場も空振り三振

■阪神 4ー3 ヤクルト(28日・甲子園)

 一方、佐藤輝は8回に代打で登場し空振り三振に倒れた。直近5試合で19打数1安打の打率.053、12三振と苦しむ現状に新井氏は「スイング自体は悪くないが、佐藤に関しては完全にタイミングの取り方。カウントが不利になりボール球を振らされている」と、不振の原因を口にした。

 ルーキーイヤーから3年連続20本塁打を放ち、昨季は自己最多の92打点をマークしたが、好不調の波が激しく2軍落ちも経験。新井氏はどんな状況でも自分のスイングをできることが「持ち味であり一番の武器」と評価しながらも、「投手の一番速いボールに遅れないタイミング作りが大事。ただ、そこは感性の部分もある。岡田監督が厳しい言葉で奮起を促しているが、その部分も分かっているのではないでしょうか」と口にする。

岡田監督「簡単ですよ。ボールを振らないで、ストライクを打ってくれたらいい」

 佐藤輝の“代役”が見せた打撃にヒントは隠されているという。この日、糸原は2回の第1打席で追い込まれながらも、低めのフォークを見事に拾い中前適時打。第2、4打席の左前打も追い込まれてから、しぶとく食らいついたものだった。

「もちろんタイプは違うが、糸原は追い込まれてからは多少崩れた形でもコンタクトできる。打撃とは『こういうものだ』というのを見せてくれている。具体的に言うと膝を使った柔らかい打撃。本来なら不利なカウントで打撃を変え対応していくものだが、佐藤輝は良いも悪いも自分のスイングを崩さない。これでは安定した結果はついてこないのではないでしょうか」

 チーム一時の不振を脱し、ここまで14勝9敗3分で首位をキープ。“1割台トリオ”と言われた中軸も森下、大山が底を脱し、残るは佐藤輝の復調を待つだけ。岡田監督も試合後のインタビューでは「ゲームで打つことだけ。簡単ですよ。ボールを振らないで、ストライクを打ってくれたらいい」と、注文をつけていた。

 昨季は終盤に調子を取り戻し、今年はシーズン前に米国で学んだ打撃に手応えを感じていた。もどかしいシーズン序盤を過ごす、背番号「8」はスタメン復帰を果たし不振を脱出できるか、注目が集まる。

(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)

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