西武・今井達也、長髪バッサリでグッズ展開に支障は？　最下位低迷で…溢れたチーム愛

自身は防御率0.77を誇るも、チームは最下位低迷

　西武の今井達也投手が、トレードマークの“ロン毛”をバッサリと切り落とした。チームがリーグ最下位を低迷する現状打開へ向け、熱い思いを明かした。

　キャップの後ろや両サイドからあふれていた長髪が、きれいに切りそろえられていた。今井が“断髪”したのは4月29日。ソフトバンクに敵地・みずほPayPayドームで衝撃的な3試合連続サヨナラ負け（27～29日）を喫した直後のことだった。

「雰囲気を変えたいと思いました。僕自身もそうですし、チーム全体としても、福岡でああいう形で3連敗したので。セオリー通りでは勝てないと感じました」

　今井自身は今季、初めて開幕投手を務め、これまで5試合2勝0敗、リーグトップの防御率0.77（4月30日現在）をマークしている。しかし3試合連続サヨナラ負けの皮切りとなった27日には、先発して7回を5安打1失点に抑えたものの打線の援護がなく、降板後の延長10回にサヨナラ負けを喫していた。

「選手としてはいかに、モチベーションを高く保って毎日グラウンドに立てるかだと思います。モチベーションの保ち方は人それぞれ違いますが、常に浮き沈みなくグラウンドに立ち続けるためには、大事なことだと思います」と言葉に力を込める。ともすると心が折れそうになるのを、自ら鼓舞しているのかもしれない。

昨季は背番号を変えて初の2桁勝利を達成…モチベーションを上げる達人

　ただ、球団は昨年9月、ロン毛の高橋光成投手と今井をフィーチャーした「チームロンゲ」グッズを発売。「チームロンゲ なりきりヘアーキャップ」「チームロンゲ ヘアバンド」「チームロンゲ チームフェイスタオル」などは現在も人気商品だ。

　グッズ展開などに支障はないのか、少し心配になったが、今井は「伸ばそうとすれば、いつでも伸ばせる。切ったら生えてこないわけではありませんから」と一笑に付し、「光成さんには『切っちゃったの？』と言われましたが、伸ばそうと思えば伸ばせますから」と繰り返した。

　今井は一昨年オフ、自ら志願して背番号を「11」から、尊敬する先輩で現役を引退した武隈祥太氏（現球団バイオメカニクス担当兼ファームコンディショニングチェック担当）が付けていた「48」に変更。「今までと違うモチベーションでマウンドに立った方が、成長できるのではないかと思いました」と説明し、実際に昨季、初の2桁勝利（10勝5敗）を挙げた。自分のモチベーションを上げる達人と言えそうだ。

　首位から引き離されつつある西武だが、まだまだファイティングポーズは崩さない。