オスナの願いを“アシスト”する日本の温かさ 「会いたい」…探し求めた恩人に届いた気持ち

ソフトバンクのロベルト・オスナ【写真:矢口亨】
ソフトバンクのロベルト・オスナ【写真:矢口亨】

オスナが「会いたい」…17年前にお世話になったホストファミリー

 探していた人が見つかった。日本人特有の“温かさ”を感じる出来事にもなった。ソフトバンクのロベルト・オスナ投手が「会いたい」と語っていたのは、2007年に来日した際、ともに過ごしたホストファミリーだった。

 17年前の記憶ではあったが、多くの人の協力と情報提供があったことで、本人にまで辿り着くことができた。オスナも「まだ会えるのかどうかわからないけど、会えるなら会ってみたいです」と再会を心待ちにする。

 2007年、メキシコに住んでいたオスナは「第25回少年軟式野球世界大会」で日本を訪れていた。宿泊していたのは、千葉県の御宿町。「本当に良くしてもらったんです」と、ホストファミリーと過ごした時間は今も大切な思い出だ。

 オスナは「会って感謝を伝えたい」とFull-Countに願い、記事化を頼んだ。SNSでも大きな拡散を呼び、本人の耳にまで届いた。このプロセスをオスナは「日本人特有」だと表現する。

「まずは記事を書いてくれたことに感謝しているし、それを読んでくれたファンの人にも感謝しています。拡散してくれて見つかるっていうのはなかなかないこと。おそらく、日本だけだと思います。他の国はこんなことは絶対にないと思うし、書いてくれた人、読んでくれた人、拡散してくれた人、探してくれた人、みなさんに感謝していますし、もし会えたら特別な瞬間になると思います」

 メキシコで生まれ、決して裕福な家庭で育ったわけではない。「絶対にメジャーリーガーになる」という強い思いを胸に、野球で自分だけの道を切り拓いてきたが、銃声が聞こえてくることも日常の一部だった。治安の良し悪しや、人の優しさには敏感に生きてきた。

「アメリカでもメキシコでも、絶対にこんなことはない。日本人特有の優しさ、人を助けたいという気持ちがあったから見つかったと思います。日本で起こっていることって、日本でしか起こらないことがたくさんあります」と感謝の言葉が続く。

協力者が続々…「ファンの方々に、心から感謝しています」

 ホストファミリーに会いたいという記事をX(旧ツイッター)に投稿した時、ファンからも「再会できますように」「これは見つかってほしい」「こういう時こそSNSの力を使おう」と、次々と協力が相次いだ。オスナも「ファンの方々に、心から感謝しています」と頭を下げる。来日3年目、この国の“温かさ”はグラウンドの上でも常に感じているからだ。

「自分のホストファミリーが見つかったから、ではなくて、例えば自分たちがどこの街に行ってもファンは来てくれるし、応援してくれるし、僕たちのことを助けようとしてくれる。それって日本でしか起こらなくて、他の国だとどっちかというと野次だとか、厳しいことを言ってくることが多いんですけど、日本の方々は温かく見守ってくれますし、すごくスペシャルだと思います」

 具体的なアプローチはまだ先だが、球場にも招待して自分がプレーする姿を見てほしい。思いやりの心を知った国で、大きくなった自分を表現してみせる。

(竹村岳 / Gaku Takemura)

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