大谷翔平、巻き返しの鍵握る「15.79」 不測の事態で小休止…次々に現れた好敵手たち

ドジャース・大谷翔平【写真:Getty Images】
ドジャース・大谷翔平【写真:Getty Images】

7日時点でメジャー9冠も…腰の張りや牽制直撃などに見舞われ“小休止”

 ドジャースの大谷翔平投手は29日(日本時間30日)終了時点でチーム58試合のうち、55試合に出場。打率.330(リーグ3位)、14本塁打(同2位)、13盗塁(同8位)、OPS1.011(同1位)をマークしている。5月序盤は快調で一時は“メジャー9冠”としたが、不測の事態もあり徐々に失速。新たなライバルも次々と台頭している。巻き返しの鍵はどこにあるのか探る。

 快調なスタートを切った5月の大谷。4月29日(同30日)から5月5日(同6日)期間の週間MVPに輝いた。ドジャース移籍後は初で、この期間の成績は打率.524(21打数11安打)、3本塁打、OPS1.536だった。6日(同7日)の本拠地・マーリンズ戦では今季初の3戦連発となる11号。この時点で54安打、14二塁打、11本塁打、26長打、103塁打、打率.370、長打率.705、OPS1.139、ISO.336の9部門でメジャートップに立った。

 しかし、順風満帆とはいかなかった。11日(同12日)の敵地・パドレス戦で「腰の張り」のため9回の打席で代打を送られ、翌12日(同13日)の同カードは欠場した。さらに16日(同17日)の本拠地・レッズ戦で、一塁上で牽制が直撃するアクシデントに見舞われた。

 その影響が明らかになったのは、25日(同26日)の敵地・レッズ戦で放った三塁打のシーンだった。全力疾走せず、ギリギリのタイミングで三塁に到達。ボールを受けた左太もも裏に張りが生じていたという。アクシデントもあり、徐々に下降した打棒。その間に続々と好敵手が台頭してきた。

 17日(同18日)時点で大谷はカイル・タッカー外野手(アストロズ)、ガナー・ヘンダーソン内野手(オリオールズ)と並んで13本塁打でメジャートップだったが、18日(同19日)にヘンダーソンが14号でメジャー単独トップに。20日にはマルセル・オズナ外野手(ブレーブス)が14号でリーグ単独1位。22日にはアーロン・ジャッジ外野手(ヤンキース)が大谷を抜く14号を放った。

本塁打1本当たりに必要な打数は現在15.79…ジャッジらは約11打席で1本放っている

 30日(同31日)終了時点ではタッカー、ヘンダーソン、ジャッジが18本でメジャートップ。ナ・リーグはオズナが16本で1位、大谷は14本でリーグ2位だ。追う立場になったわけだ。

 ここまでの大谷の「AB/HR」(本塁打1本当たりに必要な打数)は「15.79」。タッカーは11.28、ヘンダーソンとジャッジが11.61で、オズナが12.44となっている。

 ただ、大谷は2023年に「11.30」、2021年に「11.67」と今季を上回るペースで打った実績がある。しかも、DHオンリーの今季は体力的な失速は考えにくく、打撃面全体で有利に働くことが考えられる。また、ア・リーグ記録の62本塁打を放った2022年のジャッジの「AB/HR」は9.19。この先も大谷のライバルとしてしのぎを削り続けていくことは間違いなさそうだ。

 大谷は29日(同30日)の敵地・メッツ戦で今季最長の10試合、46打席ぶりとなる14号2ランを放った。6月は月別で自己最多の通算43本塁打を放っており、打率.336、OPS1.194。昨季も月間打率.394、15本塁打、29打点と打ちまくった。31日(同6月1日)からの本拠地ロッキーズ戦でどんな打棒を見せてくれるだろうか。

(Full-Count編集部)

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