巨人で挫折「くすぶっていました」 松原聖弥、西武移籍で決意「もう1度やってやる」

入団会見を行った西武・松原聖弥(左)と渡辺久信GM兼監督代行【写真:宮脇広久】
入団会見を行った西武・松原聖弥(左)と渡辺久信GM兼監督代行【写真:宮脇広久】

前日に若林楽人とのトレード発表…今季2年ぶり開幕1軍も4月15日に2軍落ち

 巨人からトレードで西武に移籍した松原聖弥外野手が25日、埼玉・所沢市内で入団会見を行った。前日24日に若林楽人外野手との交換トレードが発表されていた。「新天地でもう1度やってやろうという気持ちです」と決意を語った。

 プロ8年目の29歳で、右投げ左打ち。明星大から2016年の育成ドラフト5位で巨人入りし、2年目の2018年7月に支配下登録された。2021年には初の開幕スタメンを勝ち取り、最終的に135試合に出場して規定打席をクリアし、打率.274、12本塁打、37打点、15盗塁と好成績をマーク。走攻守すべてで存在感を放った。

 しかし、外国人選手らとの競争が激化したことなどから、翌年以降は出場機会が減少した。今季はキャンプ、オープン戦で結果を残し、2年ぶりに開幕1軍に名を連ねたものの、9試合で打率.154、0本塁打、2打点。4月15日に2軍落ちしていた。イースタン・リーグでは打率.238、1本塁打、6打点、3盗塁だった。

 渡辺久信GM兼監督代行と同席で会見。「ジャイアンツでの7年間は長いようで短い。活躍したのは2年もなく、くすぶっていました」と、抱えていたもどかしさを明かした。突然のトレード通告も「喜びと寂しさがありました。早く慣れて、レギュラーを目指して頑張りたい。リーグも変わりますし、ゼロからのスタート。数字というよりレギュラーを目指してやっていきたい」と語った。

 一方、西武は12球団ワーストのチーム打率.201と貧打に悩まされ、最下位に低迷中。秋山翔吾外野手(現広島)が2019年限りで退団後、長らくウイークポイントとなっている1番への定着を期待される。「パ・リーグは力強い投手が多い印象。負けないように打ち返していきたい。理想としては1番バッター。野球を始めた時からやってきたので、そこを目指して頑張りたいです」とした。

 新たな背番号は「35」に決まった。巨人では「009」「59」「31」「9」と毎年のようにナンバーを小さくしていったが、昨季から「59」に原点回帰。「1度、背番号9を付けさせていただいて、ジャイアンツのレギュラーをつかみかけてからの(不振の)2、3年だったので、そこは悔しかったです」と明かした。

 最後には「育成入団もそうですが、高校時代もレギュラーではなかったので、ちょっとの挫折ではくじけません。気持ちを新たに頑張りたい」と力強く宣言した。渡辺GM兼監督に西武の帽子を被せられると、右手でガッツポーズを作りながら笑顔。巨人での悔しさを糧に新天地で心機一転、レギュラーを掴み取る。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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