衝撃100敗…交換移籍の24歳は絶望 ド軍右腕が語る最弱球団「これほど難しい時期はない」

ドジャースのマイケル・コペック【写真:ロイター】
ドジャースのマイケル・コペック【写真:ロイター】

コペックが語ったWソックス時代「メジャーでまだプレーしていると」

 7月末にホワイトソックスからドジャースに加入したマイケル・コペック投手は移籍後、12試合で防御率0.73と安定した成績を残している。今季すでに100敗を喫しているメジャー最低勝率の球団から突然の首位争い。「この打線、この守備陣が後ろに控えていると、プレッシャーから解放される気分」と本音を明かした。

 今季のホワイトソックスは25日(日本時間26日)に2年連続となる100敗を記録。7月から8月にかけてア・リーグ記録の21連敗を喫した。コペックはその連敗中の7月30日(同31日)にドジャースへ移籍。代わってホワイトソックスへ移籍した24歳のミゲル・バルガス外野手はベンチやグラウンドで呆然としている表情が何度も映し出された。

 コペックもバルガスの気持ちは理解できる。自身も今季、ホワイトソックスでは決して好成績を残せたわけではなかった。43登板で2勝8敗、防御率4.74。「勝ち負けに関しては、これほど難しい時期はなかった」。そもそも勝ちパターンとして起用される場面も少なく、さらに自らも連投などで疲労も溜まり、自ら逆転負けを喫した。「個人としてもチームとしてもあそこで苦しみを持って過ごしていた」。うまくいかず、もどかしさを感じていた。

 自らも打たれ、チームとしても勝てぬ日々。徐々に意識が変わっていった。「メジャーでまだプレーしている、メジャーリーグのユニホームを着ているということを大事にするようになった」。自分はメジャーリーガーなんだと言い聞かせた結果、突然のトレード。熾烈な首位争いの中に入り、守護神を任されるなど、重要な立場を担っている。

 ホワイトソックス時代は苦しい日々が続いた。ただ、今の自分があるのもホワイトソックス時代の苦しさを経験できたから。「自分たちが深く愛している試合を最大限にプレーしようとしていた。試合に対する情熱を見つけられた、あるいは再発見できた」。ドジャースを支える28歳は、苦しい経験を前向きに捉えていた。

(川村虎大 / Kodai Kawamura)

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