グラウンドで「泣きそうに…」 神経研ぎ澄まして“振り回す”金髪ボブ「5階席にも」

「BsGravity」のMAHOさん【写真:北野正樹】
「BsGravity」のMAHOさん【写真:北野正樹】

「BsGravity」連載…第5回は「MAHO」

 オリックスの球団公式ダンス&ヴォーカルユニットは結成11年目を迎える。今季は新たな“挑戦”をスタートさせ、「BsGravity(ビーズグラビティ)」として躍動。メンバーは「BsGirls」9人と「BsGuys」5人の男女混成14人でスタジアムをさらに沸かせている。第5回は在籍2年目のパフォーマー「MAHO」に話を聞いた。

 いつの日も、全身全霊でのダンスを心掛ける。切れ味抜群の踊りをスタンドのファンへ届けるのがMAHOの“使命”でもある。「よくSNSのメッセージで『元気をもらっています』というありがたい言葉をいただきます。球場で見てくださってる全員に元気だったり『また明日から頑張ろう』という気持ちを届けられたらなと思っています。5階席にも届くように、と心掛けています」。指先にまでピンと神経を研ぎ澄ませる。

「バファローズを応援する気持ちが前面にパフォーマンスとして出ているのかなと思います。なかには、私を観に来てくださるファンの方もいらっしゃって……。感謝の気持ちしかないですね」

 幼少期の“体験”が自身を突き動かす。「小さい頃からダンスを習っていました。憧れのダンサーさんやアーティストさんを見る機会があり、自然と涙が出てくるパフォーマンスを見たことがあります。その方たちに憧れて、私も……。見てくれる方に元気を与えたいと思っているので、自然と全力ダンスになっています」。日々、努力を惜しまない。

 グラウンドで躍動する選手を見て、胸を打たれる時もある。「やっぱり、一生懸命プレーしている選手を見るとすごく感動します。だからこそ、私も常に日々全力で。力を抜くことなく応援しようという気持ちなんです」。ポジションは違えど、情熱は等しい。

変わらない「金髪ボブ」へのこだわり

 全力ダンスの後は、息抜きも忘れない。笑顔で明かすのは「カフェに行ったり、田舎に行ったりしてリフレッシュしています」と、少しだけ“本業”を忘れることだ。グラウンドやステージに戻れば、100%を超える力を惜しまない。

「球団応援歌の『SKY』を、心を込めて全力で踊っているので、ぜひ注目していただきたいです。選手とファンとBsGravityで一丸になって『全員で全力パフォーマンス、全力応援』で突き進んでいけたらなと思ってます」

 今回からは男女混成ユニットに生まれ変わり、「BsGuys」の5人も新たに加わった。「昨年まではガールズっぽい振り付けだったり、女性らしさに重点がありました。今年は男性のパフォーマンス、女性のパフォーマンスと分かれてたり、今までにはない迫力だったりがあります」。増した強みに納得する。

 変わらないのは「金髪ボブ」のこだわり。「入った時からなので……。このままずっと貫こうと思ってます。どこにいるかすぐにわかると言ってくださってるいるので」。キラリと輝く金髪で、最後にふと口にした。

「ヒーローインタビューの時、私たちは(一塁線に)並んで手拍子をしているんですけど(目が)潤ってきたりします。1人で勝手に……ですけど。一生懸命な選手を見ると泣きそうになってきますね」

 感動は、また新しい感動を生む。笑顔のループが、球場を包み込んでいる。

(真柴健 / Ken Mashiba)

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