初回3失点も「特別なことは…」 ド軍勝率0%を跳ね返した大谷翔平の“鬼メンタル”

同点3ランを放ったドジャース・大谷翔平【写真:ロイター】
同点3ランを放ったドジャース・大谷翔平【写真:ロイター】

ドジャースはポストシーズンで初回3失点以上なら0勝15敗だった

【MLB】ドジャース 7ー5 パドレス(日本時間6日・ロサンゼルス)

 一体、どんなメンタルをしているのだろうか。ドジャース・大谷翔平投手だ。5日(日本時間6日)のパドレスとの地区シリーズ第1戦でポストシーズンデビュー。2回にポストシーズン1号となる一時同点の右越え3ランを放つと、4回の中前打で3点差の逆転勝ちを演出。間違いなくヒーローは17番だった。

「試合前からすごい球場の熱気というか、そういうのを感じて。終始もう、ただただ楽しいゲームだったなと思います」。メジャー7年目で初の大舞台。そんな緊張などサラサラ感じさせないコメントに終始した。

 球団史を変える活躍だ。ポストシーズンで初回までに3点以上リードされた試合のチーム戦績は通算1勝15敗。つまり、この日が初勝利だった。“ヨーイドン”で3失点してからの初回先頭の第1打席。左飛に倒れたが、どんな思いで打席に立っていたのか。

「興奮する中で自分の打席、自分のスイングというところは初戦でしっかりしたいなと思っていた。1打席目は打ち取られてはいたんですけど、感覚的には悪くなかった。2打席目もそれを継続してという感じです」

 客観的に自分自身を見つめ、自分ができることにフォーカスするということだろうか。「特別なことはしていない。打席はだいぶ集中しているので。今、1球1球を振り返れって言われても思い出せないくらい集中できていた」とも語った。

 ドジャースは2022年のパドレスとの地区シリーズから6連敗中。この日の勝利は2022年10月11日のパドレスとの地区シリーズ第1戦以来、実に725日ぶりの勝利だった。ロバーツ監督は「得点圏での勝負強さは並外れている。そのチャンスを与えることが鍵だ。チャンスさえ与えれば、彼は打ってくれるように感じる」と全幅の信頼を寄せた。勝率0%を覆えす激勝。まさに大谷がその中心にいる。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY