佐々木朗希に「責任を与えるのも良いのかな」 再び下克上へ…ロッテ・吉井理人監督の思惑
新庄監督「日本Sに行けなかったらもう一緒ですね」
日本ハムとロッテが激突する「2024 パーソル クライマックスシリーズ パ」ファーストステージの前日会見が11日、エスコンフィールドで開かれた。第1部は日本ハム・新庄剛志監督とロッテ・吉井理人監督、第2部は日本ハム・松本剛外野手とロッテ・中村奨吾内野手が登壇。12日から始まる短期決戦への意気込みを語った。
「監督になってから短期決戦を戦うのが初めてなので、正直わかりません」と話したのは、就任3年目で初のCS進出を果たした新庄監督。「ただ、ロッテさんに負けようが、ソフトバンクさんに負けようが、日本シリーズに行けなかったらもう一緒ですね」と、先の戦いに目を向けた。
対するロッテは2年連続でCSに臨む。昨年のソフトバンクとのファーストステージ(ZOZOマリン)は1勝1敗で迎えた第3戦で、3点ビハインドの10回に藤岡裕大内野手が同点弾を放ち、安田尚憲内野手のサヨナラ打で試合を決めた。3位で迎える今季は、直接対決で開幕から7連敗を喫したエスコンフィールドが舞台。吉井理人監督は「相性の悪さはあまり考えないように、新しい戦いが始まるという気持ちで、新庄監督にぶつかっていきたいと思います」と力強く話した。
第1戦の先発は日本ハム・加藤貴之投手、ロッテ・佐々木朗希投手と発表された。レギュラーシーズンでは2度投げ合い、いずれも加藤貴に軍配が上がっている。新庄監督は「大舞台でもやってくれそうな雰囲気に期待しています」と、今季のロッテ戦で5勝1敗、防御率1.85の左腕に初戦のマウンドを託す。やはりリーグ3位から日本シリーズを制したロッテの吉井監督は「これまで開幕投手などを任せたことがなかったので、そろそろそういう責任を与えるのも良いのかなと思って」と、5年目右腕の佐々木を抜てきした意図を明かした。
加藤貴之に今季5敗…吉井監督「やっつける選手が出てきてほしい」
新庄監督はさらに「個人的な名前は出したくないけど……」と前置きした上で、このシリーズのキーマンにフランミル・レイエス外野手を指名した。入団1年目の助っ人は8月に月間打率.403、8本塁打、23打点、OPS1.208を記録し、月間MVP。その後も勢いが止まらない大砲に期待を寄せた。吉井監督は「加藤投手は手ごわいですが、1人でも多くやっつける選手が出てきてほしいですね」と全員野球で難敵攻略を目論んだ。
松本剛は、チームが前回CSに出場した2018年、ファーストステージ初戦で8回の守備から出場した。今年は主力としての活躍が期待され、「今は本当にワクワクしています。エスコンフィールドで初開催ということで北海道のみなさんも盛り上がっていますし、僕たちも楽しみますので、ファンの皆さんも楽しんで応援していただけたらうれしいです」と胸を躍らせた。
一方の中村は「(自分たちは)挑戦者だと思います」と引き締まった表情。「でも、最後の最後まで争って勝ち上がってきたので、その勢いのまま入っていければと思います。守備からリズムをつくっていければ」と意気込んだ。4年ぶりリーグVのソフトバンクが待つファイナルステージへの挑戦権をかけた戦いは、どちらに軍配が上がるか。
(「パ・リーグインサイト」高橋優奈)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)