フリーマン激白「大変なことばかりだった」 息子の難病、PO直前の負傷…明かした苦悩
7月に三男が難病→右中指の骨折、足首の捻挫も
【MLB】ドジャース 6ー3 ヤンキース(日本時間26日・ロサンゼルス)
吹っ切れた表情で会見場に現れた。ヤンキースとのワールドシリーズ第1戦。試合を決めた男は決して万全ではなかった。ドジャースのフレディ・フリーマン内野手は大きく息を吐き「ここ数か月は大変なことばかりでした」と振り返った。
初球で仕留めた。1点を追う延長10回、ベッツが敬遠されて満塁で迎えた第5打席だった。変則左腕コルテスの初球を振り抜くとバットを持った右手を高々と挙げた。ワールドシリーズ史上初の逆転サヨナラ満塁弾。大歓声の中、ドジャースタジアムのダイヤモンドを一周した。
決して順風満帆な1年ではなかった。7月下旬に三男のマックスくんが重度のギラン・バレー症候群に感染。全身麻痺で緊急入院。フリーマンも敵地・ヒューストンから蜻蛉返りして「家族緊急リスト」に入った。
マックスくんの病気が完治しても今度は自らに悲劇が起こった。8月下旬には守備で右手中指を亀裂骨折。それでも試合に出続けた。さらに9月26日(同27日)の本拠地・パドレス戦で右足首を捻挫。地区優勝のシャンパンファイトは松葉杖で見守った。
満身創痍の中、試合を決めた。「ここ数か月は大変なことばかりでしたが、家族はいい方向に向かっている。マックスは良くなった。足首は見ての通り捻挫だけど。これ以上ないくらいにいいよ」。苦難を乗り越えて放った一発。喜びもひとしおだった。
(川村虎大 / Kodai Kawamura)