靭帯断裂、2度のTJ手術…ド軍37歳が現役引退 マイナー契約から劇的復活、選んだ茨の道
ドジャースのハドソンが現役引退を表明
2度目の世界一を手にし、ユニホームを脱ぐ決断をした。ドジャースのダニエル・ハドソン投手が10月30日(日本時間31日)、現役を引退すると米複数メディアが報じた。マイナー契約から再び這い上がった37歳。自身2個目のリングを手にし、心残りはなかった。
有終の美とはいかなかったかもしれない。10月29日(同30日)に敵地で行われたヤンキースとのワールドシリーズ第4戦。1点リードの3回から2番手で登板したハドソンはボルピーに逆転満塁弾を浴び、1回を2安打2四死球4失点で負け投手になった。結果的にこれが現役最終登板となった。
2009年にメジャーデビューし、7球団で15年間プレーした。2011年にはダイヤモンドバックスで16勝を挙げ、2019年にはナショナルズでワールドシリーズ胴上げ投手になった。しかし、その後は怪我にも苦しみ、満身創痍の中プレーを続けた。
2度のトミージョン手術、2022年からドジャースに加入したが、同年に左膝前十字靭帯断裂。「引退したいのかどうかということについて、態度を決めかねていた部分もあったんだ」。今年8月、記者に引退も視野に入れていたことを明かしていた。それでもドジャースで世界一に輝きたかった。「僕が唯一いたかった場所がここなんだよ」。マイナー契約から再出発。キャンプに招待され開幕前にメジャー契約を勝ち取った。
ドジャースでは3年目のシーズン。直近2年間、チームはプレーオフに進出したが自身は怪我もあり、ロースターから外れていた。「自分は(プレーオフに)あまり関係しているわけではない」。力になれない悔しさがあった。
通算547試合に登板し、65勝45敗、防御率3.74。今季は怪我人続出のドジャース投手陣を支え、レギュラーシーズン65試合に登板。ファンからは「まだやれる」と惜しむ声も聞こえるが、迷いなくグラブを置いた。
(川村虎大 / Kodai Kawamura)