ド軍世界一パレードで少なかった背番号「17」 シーズンとは激変…LAが熱狂した36年ぶり歓喜
WS制覇記念パレードに少なかった大谷ユニホーム
大熱狂の渦に包まれたダウンタウンで意外にも背番号「17」は少なかった。ドジャースは1日(日本時間2日)、ワールドシリーズ優勝記念パレードを行った。ロサンゼルスのダウンタウンから球場までをバスで移動。沿道には大量のファンが詰めかけた。
まだ日も昇っていない午前5時。ドジャーブルーにライトアップされたロサンゼルス市庁舎の前にはすでにファンが待機していた。「レッツゴー・ドジャース!」「フレディ! フレディ!」。早朝にも関わらず、大合唱が鳴り響いていた。
ヤンキースを倒し、4年ぶり8度目の世界一。ただ、2020年は新型コロナウイルスの影響でパレードが開催されず、LA市民と歓喜を共有するのは実に1988年以来のことだった。開始1時間前の午前10時になると、市庁舎前の公園はファンで埋まり、記者は身動きが取れず、大量の人でWi-Fiがつながらなくなった。予定時刻の15分遅れでバスが到着。ファンは世界一戦士にエールを送った。
大量のドジャースファンが詰めかけたダウンタウンを歩くと、大谷翔平投手のユニホームを着用した人は少なかった。この日は近くにいた50人のユニホームの背番号を見ると、最多がムーキー・ベッツ内野手の12人、クレイトン・カーショー投手が8人と続き、3番目には1日が誕生日だった故フェルナンド・バレンズエラ氏の7人だった。大谷は3人が着用しているのみだった。
レギュラーシーズンではコンコースを歩くと3人に1人は大谷ユニと言っていいほど溢れていたが、プレーオフになると現地のファンが増え、パレードでも日本語を聞く回数は減った。他にもNBAのスター、故コービー・ブライアント氏などのユニホームを着用したファンもいた。
世界一パレードはロサンゼルスの地元の人々にとって、36年間の思いが詰まったものだった。大谷は世界一に輝いた夜、アンドリュー・フリードマン編成本部長に「あと9回これをやろう」と話したという。1年、1年とリングを手にすれば、9年後には大谷のユニホームでロサンゼルスが埋め尽くされているはずだ。
(川村虎大 / Kodai Kawamura)