3年連続最下位…中日が抱える“泣き所” ワースト数値解消のカギ握るポジション

中日・岡林勇希【写真:小池義弘】
中日・岡林勇希【写真:小池義弘】

中日はリーグワーストの373得点…指標「wRAA」は2ポジションで最悪数値

 2024年シーズンで、中日は60勝75敗8分けで3年連続最下位に沈んだ。チーム打率はリーグ3位の.243も、373得点はリーグワーストだった。低迷打開へ急務の打力アップ。打撃指標を見ると、泣き所のポジションが複数あることが分かる。

 セイバーメトリクスの観点から分析を行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)のデータによると、リーグの平均的な打者に比べてどれだけチームの得点を増減させたかを示す指標「wRAA」で、中日はリーグ5位の-48.9。最下位は広島の-66.5だったが、1位のDeNAは74.7で、2位から4位はヤクルト(27.3)、巨人(11.0)、阪神(2.3)と続く。マイナス指標は2球団だけだった。

 ポジション別に見ても二塁、中堅でリーグ最下位だった。二塁は-15.8。守備に定評がある田中幹也内野手がチーム最多の80試合、板山祐太郎外野手が同2位の35試合に先発したが、打撃面では低調だった。

 中堅は-7.2だった。2022年最多安打の岡林勇希外野手は80試合に先発したが、右肩故障で出遅れ。オルランド・カリステ内野手がチーム2位の26試合、戦力外通告を受けた三好大倫外野手が同3位の18試合に出場した。

 一塁も2.7で5位。中田翔内野手が51試合、石川昂弥内野手が47試合出場だった。井上一樹監督が就任して臨む2025年シーズン。上位浮上には打力向上が欠かせないだろう。新監督がどのように選手を配するか、また球団はどのような補強を進めていくだろうか。

(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA http://deltagraphs.co.jp/
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。

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