イチロー、今掘り起こされる“145”の凄み 米データ会社ポカン「これで終わり」
2004年のイチローは敵地で145安打、打率.405をマーク
米野球殿堂は18日(日本時間19日)、2025年の米殿堂入り候補者28人を発表した。マリナーズで会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチローが新たに加わり、史上2人目の満票での選出にも期待が寄せられている。数々の記録を樹立し続けた安打製造機だが、米メディアは“唯一無二”の金字塔を紹介している。
米データ会社「コーディファイ・ベースボール」は25日(同26日)、自社X(旧ツイッター)を更新。「MLBの歴史において、レギュラーシーズンのロードゲームで135安打以上を記録した全ての選手の完璧なリスト」と綴り、「イチロー・スズキ(2004年に敵地で145安打) これで終わり。これでリストの全てです」とした。
2004年のイチローは言わずと知れた伝説のシーズンを過ごした。5月は50安打&打率.400、7月は56安打&.432、8月も56安打&.463と1年間での3度の月間4割超え。前半戦も打率.321と打ちまくったが、後半戦は驚異の.429とヒットを量産し、年間262安打のメジャー記録を樹立した。
しかも、当時のマリナーズ本拠地セーフコ・フィールドは“打者地獄”と言われる環境。得点や安打、本塁打などが平均的な球場(100)に比べてどれだけ出やすいかを示す「パークファクター」は毎年球界ワースト級。2004年は30球団中29位だった。それでもイチローは本拠地で打率.338、117安打をマーク。さらに敵地になると、打率.405、145安打、OPS.951と圧倒的だった。
米メディア「NBCスポーツ」などに寄稿するライアン・M・スピーダー記者は「その年(2004年)のイチローのロード成績がホームよりどれほど優れていたか気づかなった 打率.405、出塁率.443、長打率.508……なんてことだ!」と称賛。同年は打率.372をマークし、これは21世紀最高打率として君臨している。もし本拠地が少しでも打者有利だったら……1941年のテッド・ウィリアムズを最後に生まれていない打率4割の可能性もあったかもしれない。
(Full-Count編集部)