DeNAが三森を獲得したワケ「数年前からぜひ」 本部長が期待する競争&“勝者のメンタル”

入団会見に臨んだ萩原龍大チーム統括本部長(左)とDeNA・三森大貴【写真:町田利衣】
入団会見に臨んだ萩原龍大チーム統括本部長(左)とDeNA・三森大貴【写真:町田利衣】

浜口とのトレードで加入「数年前ならそんなことはなかったでしょうが…」

 ソフトバンクからトレードでDeNAに加入した三森大貴内野手が10日、横浜市内の球団事務所で入団会見を行った。萩原龍大チーム統括本部長が「数年前から、ぜひ獲得できるならと」と明かしたほど、DeNAにとっては“狙っていた”好選手。本職の二塁には不動の牧秀悟内野手がいるが、それでも獲得した理由とは――。

 12月23日に発表された三森と濱口遥大投手の電撃トレードは世間を大いに驚かせた。萩原本部長は「元々、我々の方では内野手をもう一枚補強したいという思いがありまして、ホークスさんとお話させていただく中で三森選手の名前が上がった。それならぜひと。数年前なら絶対そんな(獲得に至る)ことはなかったでしょうが、チャンスがあるならいつかいきたいと感じていたので。そこでホークスさんから浜口選手と名前が上がりまして、ではそれでお願いしたいということで今回に至りました」と経緯を明かした。

 三森はこれまで二塁で315試合、一塁で35試合、三塁で3試合、左翼で1試合に出場している万能選手。さらにパンチ力のある打撃と俊足で、2022年には9本塁打&20盗塁をマークした。昨季はわずか25試合の出場に終わっていたが、1軍の舞台で輝けるだけのポテンシャルを持っている。

 とはいえ、二塁には同学年の牧、一塁にはオースティン、三塁には宮崎が君臨し、外野も熾烈な争いが繰り広げられる。「もちろん、セカンドがずっと長いことは承知しています」という萩原本部長。それでも三森を加えたのは、絶対的なチーム力を備えるためだ。

昨オフは森唯斗獲得「日本一が当たり前というマインドセットは見習うところ」

「これだけの選手を獲得できたという意味では、今いるレギュラーたちが十分脅かされると思っていますし、元々言っている層を厚くすることに躊躇しないという意味では、誰がどこであろうと戦力が一番高いところに持っていく。牧をも脅かしてくれて全然構わないですし、その競争こそが強いチームを作っていくと思うので、ポジションどうこうよりはもうどこでどうなるか、これから我々が楽しみにしています」

 昨オフはソフトバンクを戦力外となった森唯斗投手を獲得。三森も2016年ドラフト4位で入団し、2017年から4年連続日本一のチームに身を置いた。萩原本部長は「ホークスという強くて当たり前、日本一を獲って当たり前というマインドセットは見習うべきところ。その主力としてやってきた。昨年森選手にも来てもらいましたけど、我々に今までなかったものを非常にもたらしてくれるだろうと思っています」と“勝者のメンタル”の注入にも期待した。

 昨年は日本シリーズを制したが、セ・リーグでは3位。まだまだやるべきことは多い。レギュラー陣も安泰ではないほどのチーム内競争の激化。25歳の加入で、DeNAに新たな風が吹く。

(町田利衣 / Rie Machida)

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