幻となった「メッツ・イチロー」 “わずか”4億円届かず…GM嘆き「どんな世界に」
メッツの元GMフィリップス氏「たった数百万ドルなのに説得できず後悔」
メッツの元GMが、イチロー氏(マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)を獲得できなかったことを悔やんでいる。米スポーツ局「MLBネットワーク」の番組で、スティーブ・フィリップス氏が後悔の念を口にした。
オリックス時代のイチロー氏がポスティングシステムでのメジャーリーグ挑戦を目指していた2000年オフ。当時メッツでGMを務めていたスティーブ・フィリップス氏は「(当時メッツの指揮官を務めていた)ボビー・バレンタインは日本での指導歴があったので、イチローについても知っていました。なので、話し合いをしましたよ」と切り出した。
NPBで7年連続首位打者を獲得した天才打者の争奪戦に参戦したメッツだったが「オーナー陣から1100万ドル(約17億1300万円)のポスティング費用しか得ることができませんでした。マリナーズは1310万ドル(約20億4000万円)で落札したと思います。『いやぁ』と思いました。だって、あと250万ドル(約3億8900万円)さえ得ることができれば、メッツでキャリアを積んでいたわけですよ。どんな世界になっていたのでしょうね……」。金額が“わずか”4億円弱及ばなかったことを振り返り「少しばかり後悔しています」と続けた。
メジャー通算3089安打を放ったイチロー氏は資格1年目の今年、99.7%の票を集めて殿堂入り。フィリップス氏は「イチローは並外れたキャリアを築きました。間違いなく1年目で殿堂入りするような選手でした。なので、たった数百万ドルなのに、オーナー陣を説得できず後悔しています」と嘆き節が止まらなかった。
(Full-Count編集部)