ジーターも「うんざり」…イチロー外しでも物議、投票の“在るべき形” 選手目線で本音
イチロー氏が満票ならず…ジーター氏が上げた声
米野球殿堂は21日(日本時間22日)、2025年の殿堂入りメンバーを発表した。マリナーズなどで活躍したイチロー氏(マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)が資格1年目でアジア選手として初めて選出された。野手史上初の満票に期待されていたが、惜しくも1票足りず99.7%での選出。元ヤンキースのデレク・ジーター氏も、2020年の殿堂で満票選出に1票足りなかったことについて言及している。
米メディア「FOXニュース」は、ジーター氏へ行った取材の内容を記事で紹介。「イチローが満票での選出に1票足りない事態になった後、投票者たちは責任を負うべきだとデレク・ジーターは語っている」と題し、「もちろん、一流のキャリアを送った中で、3000安打、ゴールドグラブ賞10度記録したイチローは、間違いなくクーパーズタウンに所属している。だが大事なのは100%の票を得るかどうかだった」と論じている。
同メディアに対しジーター氏は「多くの殿堂入りしている選手はアンビリーバブルであり、それでも(リベラを除けば)100%の票は得られなかった。私は全く予想していなかったし、全員が私やイチローに投票すべきだったとは全く思っていない」と声を上げたとしている。
さらにジーター氏は「公平と思う唯一のことは、多くのメディア関係者はアスリートに責任を持つことを求めているわけで、彼ら(メディア)も同じようにすべきだと私は思う。私はこの問題について聞かれるのは、うんざりだ」とも。温厚で真摯なふるまいをする人格者としても知られる同氏の“心の声”が漏れた形なのかもしれない。
満票での選出は過去に2019年のマリアノ・リベラ氏(ヤンキース)ただ1人。野手では2020年にジーター氏が満票に1票足りない99.7%での選出が、これまでの最高だった。