“爆弾持ち”も45億円獲得 韓国の逸材を貧乏球団が求めた理由…性犯罪疑惑のスターの代償
フランコは11年280億円契約を結ぶも…約1年半メジャーに出場できず
パドレスからFAとなっていたキム・ハソン内野手がレイズと合意したと29日(日本時間30日)、米スポーツ局「EPSN」のジェフ・パッサン記者が伝えた。2年総額2900万ドル(約45億円)の契約で、1年目終了時にオプトアウト権がつく。大型契約を結ぶことの少ない“貧乏球団”はなぜ故障持ちのキム・ハソンを獲得したのか。韓国メディアは、“ある存在”を指摘する。
キム・ハソンのレイズ入りは、韓国のスポーツメディアでも一斉速報された。「マイデイリー」は「タンパベイはメジャーリーグでも指折りのスモールマーケット球団だ。財政が十分ではないだけに選手たちに大金を投資することに負担を感じた」と指摘。契約が成立すれば、キム・ハソンの契約は球団歴代5位に相当する“出費”になるという。
同メディアは「レイズがキム・ハソンを迎え入れた背景は何だろうか」と投げかけ、「まさにワンダー・フランコの不在だ」と端的に結論づけた。ドミニカ共和国出身で23歳のフランコは、マイナー時代には米主要媒体の有望株ランキングで軒並み1位と評価された大器。2021年にメジャーデビューし、70試合出場ながらも新人王投票3位に入った。同年11月に11年総額1億8200万ドル(約280億円)の大型契約を結び、レイズの柱として声価を高めた。
2023年には112試合で打率.281、17本塁打、58打点、30盗塁、OPS.819と好成績を残してオールスターに初選出された。しかし、直後にキャリアが暗転する。未成年と不適切な関係があったことを思わせる内容をSNS上で取り沙汰され、8月14日(同15日)に制限リストに入り。そのままシーズン終え、刑事事件となる可能性があることからその後もメジャーの復帰が叶わず、約1年半が経過した。
レイズには遊撃手の若手有望株もいるものの、大成するにはまだ時間がかかるとされる。その点、2023年にユーティリティ部門でゴールドグラブを受賞し、メジャーでも成績を残しているキム・ハソンは橋渡し役としても期待できる。昨年8月に負傷した右肩の影響で、期待された大型契約を結ぶまでには至っていないが、米移籍大手メディア「MLBトレード・ルーマーズ」でも「契約はギャンブルだが、適切な価格で好選手を迎えいれた」と評価する。果たして、“フランコの後釜”としてキム・ハソンは活躍できるだろうか。
(Full-Count編集部)