水原被告、暴かれた嘘の数々 偽りの「ギャンブル依存症」…残高3000万円以上も

水原一平被告【写真:荒川祐史】
水原一平被告【写真:荒川祐史】

水原被告は大谷のデビッドカードで家賃を支払っていた証拠も

 米連邦検察は30日(日本時間31日)、ドジャース・大谷翔平投手の元通訳で銀行詐欺罪などに問われている水原一平被告に対しての法廷文書を提出した。文書内では水原被告が先日行った主張を真っ向から反論。同被告が大谷に対して一切の返金する意志がなかったことも伝えている。

 米検察は24日(同25日)、水原被告に対して大谷への賠償金として1697万ドル(約26億円)と4年9か月の禁固刑を求めた。しかし同被告は「深刻なギャンブル依存症」により合計4070万ドル(約63億円)の負債を抱え、大谷への支払いは困難な状況にあることを告白。また、エンゼルス時代には「24時間いつでも対応可能」な状態で働きながらも「著しく低賃金」、さらに大谷の近くで暮らすために借りた賃貸の家賃が高額だったことなどを主張した。

 同被告に対し、米検察はこの日証拠を列挙して「裏付けがない主張」と断罪した。水原被告は2021年9月に最初の不正送金となる4万ドル(約610万円)を大谷の口座から盗んだ。しかしこの時、銀行口座には3万4000ドル(約523万円)以上の残高があり、盗用せずにブックメーカーへ支払うことが可能だった。2024年3月には19万5000ドル(約3000万円)以上はあったという。それでも、(合法賭博の)ドラフトキングスや胴元から受けとった勝ち分は自身の口座に入れており「ミスター・オオタニに払戻す意思が見られなかった」という。

 また、水原被告は日本と米国での家賃支払いなどにより「ギリギリの生活を送っていた」と主張したが、「しかしこれも事実ではない」と検察側は記述。そして、オオタニの「知識や許可なしに」、ミズハラが「オオタニのデビットカードを使って(自分の)家賃を支払っていた」ことを示す証拠を提出。「被告には家賃負担はなく、ローンや車の支払いもなかった」とした。

 さらに、被告が「ギャンブル中毒だった」という主張にも、検察側は「長年にわたるギャンブル中毒ではなかった」とした。全米30以上のカジノを調査した結果、「2008年の週末にミラージュ・カジノで200ドルを使った記録」が唯一の公的な証拠だったとした。

 加えて、大谷からメディア出演や本の執筆を受け入れるよう勧められたにも関わらず、水原被告は拒否。しかし、実際には、検察は大谷についての子供向けの本を「最低でも1冊は執筆している」と記載。いずれも虚偽の主張とし、「心からの反省を示すのではなく、オオタニから数百万ドルを盗んだ行為を正当化しようとしている」と結論付け、減刑の余地なしと主張した。

(Full-Count編集部)

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