ドラ1・麦谷祐介が明かす幼少期の思い 「将来は保育士に」…強肩強打“ユッピ”の素顔
オリックス・麦谷祐介【写真:小林靖】オリックス・ドラフト1位の麦谷、幼少期の夢は保育士だった
オリックスのドラフト1位・麦谷祐介外野手は、保育士になることが夢だった子ども好きの優しさを併せ持つ強打者だ。「小学生のころは、全く家にはいませんでしたね。近所の子どもたちを集めていつも遊んでいました。小さい子が本当に好きで、将来は保育士になりたいと思っていたんです」。大きな目を見開いて声を弾ませた。
麦谷は仙台市出身。小学2年時に楽天のアカデミーで野球を始め、中学校時代は楽天が下部組織として創設したクラブチーム、楽天リトルシニアの1期生としてプレーした。大崎中央高時代は無名だったが、富士大へ進学後、外野手として3年時の2023年に全日本選手権、明治神宮大会で本塁打を放つなど、走攻守の揃った選手として注目を集めた。
2024年ドラフト1位でオリックスに入団。キャンプ2日目のフリー打撃では34スイングで右翼に3本の柵越えを放ち将来の主軸候補の片鱗を見せた。「スイングの力も強いし、面白いんじゃないですか」と水本勝己ヘッドコーチも大きな期待を込める。
「地元でユッピと呼ばれたら、今でもうれしくて振り向いちゃいますね」
とくに子どもを見つけると目線を下げ、優しく声を掛ける。「近所のちっちゃい子どもたちが『お兄ちゃん、お兄ちゃん』『ユッピ、遊ぼ』と言って集まってくるんです。先生になるには、ピアノが弾けないといけないでしょ。だから諦めました」というほど。中学時代まで保育士に本気でなろうと考えていたのだった。
優しい性格で、気配り、目配りも目を引く。13人で行う新人合同練習では常に声を出し、笑顔で話し掛けた。インターバルの間に高卒の新人が一発芸を披露するのも、麦谷がムードメーカーになり柔らかな雰囲気を作り出しているからだった。
トレーニング担当の鈴川勝也さんは「苦しい練習になってくると、必ず麦谷選手が声を出して雰囲気を明るくさせてくれるんです」と話す。担当の岡﨑大輔スカウトは、アップが終わってから水分を補給するタイミングで、麦谷の気配りを感じたという。「彼は真っ先に行くんですが、社会人出身の先輩たちにコップを手渡すんです。周りが見えているというか、気配りができるのはすごいと思いましたね。プレーでは『俺が行く!』とひたむきにボールを追う選手なんですが、グラウンドでないところでは気遣いができて視野の広さを感じさせましたね」と唸った。
(北野正樹 / Masaki Kitano)