佐々木朗希、自信つかむ「98.0」 東京D登板へ…球速低下の不安払拭「いい方向に来ている」

OP戦デビューでフォーシーム平均157.7キロ、昨季から1.7キロもアップ
【MLB】ドジャース 4ー2 レッズ(日本時間5日・アリゾナ)
黄金ルーキーの片鱗を見せるのには十分すぎる46球だった。ドジャース・佐々木朗希投手はオープン戦デビューとなった4日(日本時間5日)のレッズ戦で2番手として登板。最速99.3マイル(約159.8キロ)を武器に3回2安打無失点と好投。5回1死一、二塁のピンチを2者連続Kで切り抜けるなど5三振を奪った。
「登板前はワクワクした気持ちと不安とどっちもあったんですけど、マウンドに立ってから集中して雰囲気を噛みしめながら投げることができました」
モヤモヤを払拭する投球だ。5回先頭・マルテへ99.2マイル(約159.6キロ)。たった1球で記者席をドッと沸かせた。フォーシームは平均98.0マイル(約157.7キロ)は、ホワイトソックス打者に対して投球した「90マイル中盤(約151〜154キロ)」から大幅アップ。ロッテ時代の2024年のフォーシーム平均156.0キロも1.7キロ上回った。
「前回とMAX自体は2キロくらいしか変わらないですけど、平均(球速)は明らかに良かった。コントロールもフォークも良かったので、それに関しては良かったと思います」
球速低下については、オフのメジャー球団との面談で「昨シーズン、なぜ速球の平均球速が落ちたか」と、題材にするほどだった。キャンプ中は「下半身の使い方」を見直してきた。
「メカニクス的なところでキャンプ中にラボに入ってもう一回動きを洗い直して、その中でどうやっていこうかというところ。まだ始めて少しですけど、いい方向には来ているので継続して、もう一段階上げていけたらなと思います」
最大の持ち味であるフォーシームが走ることで、スプリットも生きてくる。この日の5奪三振のうち4つをスプリットで奪った。「自分の良さは変わることがないと思うので、それを大事にしながら反復練習していかないといけないと思います」。お悩み解決へ近づく投球となった。
ロバーツ監督は「グレート。グレートだったよ。素晴らしい投球だった。私たちが見てきた中でベストだ」と称賛。3月19日のカブスとの開幕第2戦での先発にも期待を込めた。
「球団としては、その形で行こうと思っている。でも一番大事なのは、彼が自信を持って投げること。間違いなく自信を持った若手選手だ。今日はいい日だった」
“白紙”となっていた東京ドームでのメジャーデビューがグッと近づいてきた。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)
