日本は「清潔でフレンドリー」 1年で退団も…元助っ人が忘れぬ米国との“違い”

ロイヤルズとマイナー契約を結んだトーマス・ハッチ【写真:Getty Images】
ロイヤルズとマイナー契約を結んだトーマス・ハッチ【写真:Getty Images】

元広島・ハッチ、ロイヤルズとマイナー契約

 昨年、広島でプレーした助っ人が、日本での経験を生かしてロースター入りを目指し奮闘している。2月にロイヤルズとマイナー契約を結んだトーマス・ハッチ投手はキャンプ招待選手としてアピールを続け「日本で学んだことを生かすのを楽しみにしている」と意気込んでいる。

 ロイヤルズの地元紙「カンザスシティ・スター」のジェイロン・トンプソン記者は2月28日(日本時間3月1日)の記事でハッチを紹介。「日本の打者のアプローチは、アメリカとはまったく違う。アメリカはパワーゲームだが、日本では技巧重視のプレースタイルだ」とハッチのコメントを記している。

 具体的な感想として「三振や空振りがずっと少なく、打者は、ストライクゾーンを見極めることがより求められる。バントや盗塁を多用してボールを動かそうとするので、気を抜く暇が全くない。常に走者を警戒し、三振を奪うためには投球を完璧に組み立てなければならない」とし、ストライクゾーン内に投球することに集中したという。

 現在の状況について「2ストライクから打者を仕留めることが、(米国と日本の)プレーの違いのおかげで少し簡単に感じるようになった」とハッチ。「投球(の精度)を少し向上させることができたと感じる。日本での野球の経験が、こちらでのプレーにうまく生かせると思っている」と手応えも語っている。

 日本での時間については「(日本でプレーしたことで)リフレッシュできた気がする。日本は本当に清潔で、人々もとてもフレンドリー。気候はとても湿気が多くて日差しも強かったけど、本当に素晴らしい経験だった」と自分と家族にとって特別な瞬間だったと振り返った。

 30歳右腕は2020年にブルージェイズでメジャーデビュー。昨季は広島と契約金45万ドル(当時約6700万円)、年俸85万ドル(約1億2700万円)で加入し、ローテーション入りが期待されていたが、5試合で0勝3敗、防御率7.36に終わり、オフに退団した。

 昨年11月にはKBO斗山と契約金の限度額となる100万ドル(約1億4900万円)で契約合意したが、肩の状態が疑問視され、契約が破談に。年が明けてロイヤルズとマイナー契約を結んでいた。

(Full-Count編集部)

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