空っぽのロッカーが示す“非情通告” 24歳に揺るがぬ自信、ド軍は「僕を気に入ってる」

ラッシングは佐々木朗希に次いで若手有望株ランキング球団2位
ドジャースで今季中のメジャー昇格が期待されているのが24歳のダルトン・ラッシング捕手だ。MLB公式サイトの若手有望株ランキングでは、佐々木朗希投手に次いで球団2位(全体30位)。強打の捕手に今季にかける意気込みを聞いた。
自慢のバットでメジャー昇格を目指す。昨季は2Aタルサ、3Aオクラホマシティの2球団でプレー。114試合出場して打率.271、26本塁打、85打点。選球眼も優れ出塁率.384、OPS.896をマークした。
「バッティングはある意味、僕の選手としてのセールスポイントのようなもの。ドジャースは僕の打撃をとても気に入ってくれている。今後も打ち続けたいです」
本職は捕手だが、ドジャースの正捕手にはウィル・スミスがいる。昨季マイナーでは捕手だけでなく、左翼、一塁でもプレー。メジャーではポジションをつかみとる覚悟だ。
「本職が捕手であることは明らかです。ですが、現段階ではドジャースが必要としていることは何でもする、という感じです。プレーさせたいところなら、どこでも。それが一塁でも外野でも捕手でもです。どこでも構いません」
「ただ、プレーしたいんです。ここの仲間たちとプレーしたいし、シーズンを通してクラブハウスにいたい。ワールドシリーズを制覇したいんです」
大谷の打席を観察「世界最高の打者であることは言うまでもありません」
大谷翔平と同じ左打ちの強打者。捕手らしく、まずはじっくり観察することから始めている。
「観察したり、打席を見ることで学びます。世界最高の打者であることは言うまでもありません。日々見るのは、かなり貴重なことです。打撃ケージで自分の仕事を進めていく様子や、ルーティンなど全てを見られるのは、かなり特別なことです。打者として自分に役立つことをできるだけ多く取り入れようとしています。できるだけ多く観察して、最大限に取り入れます」
2月28日(同1日)のエンゼルスとのオープン戦では、途中交代した大谷の後を受けて指名打者で出場。7回に中前打、9回に逆転サヨナラ2点二塁打と結果を出した。ここまで11試合出場で打率.286、OPS1.135とアピールしている。
「ここまで(コンディションは)素晴らしいです。とても良い。彼ら(上層部)が期待するようなプレーをしたと思う。きちんとキャンプにやってきて、彼らに要請されたことを全てやっている。ここからは彼らが決断すること。今季活躍してまた優勝リングを手にすることを期待しています」
キャンプ招待選手を含めキャンプ序盤は57選手がロッカーにいたが、現在は45人に。空きロッカーが目立ち、ラッシングのロッカーの隣も“空っぽ”となった。それでも、2022年ドラフト2巡目(全体40位)で入団した24歳の有望株。厳しいメジャー昇格争いを勝ち抜く自信は持っている。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)
