ドラ1が刻む“.357”…ベンチで抱いた感情「凄いな」 即戦力24歳が明かした胸中

ロッテのドラフト2位・宮崎、2戦連続タイムリー
ロッテ・宮崎竜成内野手が9日、ZOZOマリンスタジアムで行われたソフトバンクとのオープン戦で6回に一時逆転となる2点二塁打を放った。ドラフト2位ルーキーはこれでオープン戦打率.308。開幕1軍どころかスタメンも狙えるアピールぶりだ。
1点差に迫った6回1死一、二塁。初球の内角低めの146キロ直球を叩いた打球は鋭いライナーで右翼線へ。2者を迎え入れて逆転に成功した。「1、2打席目は甘い球を見逃してて、もったいなかった。あそこは初球からいこうと決めて打席に入って、タイムリーになって良かった」。それまで2打席凡退の反省も生かした積極的な打撃だった。
開幕“前哨戦”でソフトバンクのセットアッパー・松本裕から痛烈な一撃。「どのピッチャーも凄いなと打席で感じている。何とか食らいついてやっていきたい」と謙虚だが、開幕1軍にまた一歩前進したのは間違いない。
チームではオープン戦打率.357のドラフト1位の西川史礁外野手に注目が集まる中、社会人のヤマハから入団した24歳も負けてはいない。同点で迎えた9回は先頭で四球を選んで出塁するなど与えられた役割をしっかりこなしている。
その西川の打撃については「ベンチで凄いなと思いながら見ている」というが、焦らず自分自身を見つめる冷静さは忘れない。「周りのことは変えられない。大きいのを飛ばそうと思うと力みが入る。自分がやるべきことを集中してやるだけ」と言い切る。
安定感ある守備には定評があり、二塁だけでなく三塁、遊撃の準備もしている。吉井理人監督も「内野はどこでも守れる感じ」と期待を寄せており、宮崎も「(二塁に)こだわりはない。出られるところで出たい」と意気込む。
寒風吹きすさぶZOZOマリンスタジアムには、オープン戦にもかかわらず1万6934人のファンが詰めかけた。ロッテファンの大声援は「とても迫力があって後押しされている感じ」と頼もしく感じている。「開幕までアピールして、開幕を1軍で迎えて応援を受けたい」。熱烈な応援を力に変え、勢いを加速させていく。
(尾辻剛 / Go Otsuji)
