菅野智之が手応え感じた「信頼に繋がる」1球 7イニング連続無失点の快進撃

ツインズ戦に登板したオリオールズ・菅野智之【写真:編集部】
ツインズ戦に登板したオリオールズ・菅野智之【写真:編集部】

菅野がオープン戦初勝利、3回無安打5奪三振

【MLB】オリオールズ 4ー3 ツインズ(日本時間10日・サラソタ)

 オリオールズの菅野智之投手が9日(日本時間10日)、フロリダ州サラソタで行われたツインズ戦に先発し、3回無安打無失点、5奪三振と好投。オリオールズは4-3で勝利し、菅野はオープン戦初勝利を挙げた。

 オープン戦3度目の登板となった菅野は打者9人に対し、45球で5三振を奪った。「試合前のミーティング通りに投げられたので良かったです。(制球は)完璧ではなかったですけど、8、9割くらい。初めて対戦するバッターばかりなので評価はまだ早いと思いますけど、ここまでやりたいことはできているので継続してやっていきたいです」と振り返った。

 スイッチヒッターを含む7人を先発メンバーに並べたツインズ打線との対戦。試合前にドリュー・フレンチ投手コーチ、ゲーリー・サンチェス捕手と約1時間のミーティングを行い、変化球の使い方など配球について話し合ったという。「ミーティングの中でこのバッターはスライダーよりもカーブの方が良いんじゃないか、スプリットのいいところ見逃されたら球種を変えようかとか、そういう細かい話までできていた」。

 2回1死の場面で迎えた左打者のエドゥアール・ジュリアン内野手には、追い込んでから低めのスプリットを見逃された後、内角のボールゾーンからストライクゾーンへ曲がってくるツーシームで見逃し三振を奪った。「スプリットのいいところを見逃された後にインコースで(ツーシームを投げて)見逃しを取れた。ああいうのがやっぱり信頼に繋がると思う。ミーティング通りにしっかり投げてくれているなとか、ピッチングコーチも含めて言った通りに配球できているなとか、キャッチャーからの信頼も得られると思います」と、満足そうに振り返った。

 左打者の内角に投げるツーシームは、日本では打たれるイメージが強かったため、ほとんど投げてこなかったが、メジャーのオープン戦では多く使っている。「(自分の身体の)左サイドにツーシームを投げることはほとんどしてこなかったので、長く持つイメージです」。失投すれば長打を浴びるリスクもあるため、投げ始めた頃は怖さもあったようだが、「前回も(内角ツーシーム)で見逃し三振を取れたし、今日も取れた。最初のバッターの空振り三振もツーシーム。そういう成功体験がどんどん自信につながってくると思う。色々なバリエーションでピッチングできていると思います」と手応えを口にする。

 打者がスプリットを警戒する中、カーブやツーシームでも三振を奪うなど、多彩な球種を駆使して的を絞らせなかった。オープン戦は先発2度、救援1度の計3登板で、7イニング連続無失点と安定感が光っている。ブランドン・ハイド監督は試合後、「ファーストボールを両サイドにコントロールできていた。ファーストボールは切れがあったし、スプリットもすごく良かった。本当にシャープだった」と絶賛。メジャーリーグへの適応についても太鼓判を押し、「今回は初登板のときよりもシャープだった。確実に前進できている」と頼もしそうに話した。

(Full-Count編集部)

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