大谷翔平が豪快フリーを行わなかった理由 異次元の注目も…“相棒”が証言する流儀

大谷は公式練習で“目玉”として期待された屋外フリー打撃を行わず
さすがの盛り上がりだった。ドジャースの練習開始から57分後。大谷翔平投手は小走りでグラウンドに姿を見せた。練習観戦に訪れた1万人のファンは熱狂。両腕に力こぶを作るガッツポーズを見せた。
MVP男の登場に東京ドームも粋な演出を見せた。昨季の登場曲「The Show Goes On」を流し、これまで「TOKYO SERIES 2025」と表示されていた電光掲示板を二刀流男の練習を追う“大谷カメラ”に変更。足から戻る帰塁、ベースランニングを“ドアップ”な映像で流した。
だが、フィールド上で見られた大谷の練習はここまで。時間にして13分間だった。その後は屋内ケージで打撃練習。チームの全体練習終了の30分前にドームを後にした。
先着販売で1時間足らずで完売した公開練習のチケット。最大の注目は大谷のフリー打撃だったはずだ。2023年3月に行われたWBC期間中の豪快フリー再びか……。記者もそんな期待を持っていたが、空振りに終わった。なぜか。日頃から大谷の練習に付き添うヘッドトレーナーのトーマス・アルバート氏が解説してくれた。
「彼は本当にフィールドで打つのが好きじゃないんだ。スイングを変えるから。屋内ケージにいる時はホームランを打つ必要がない。スイングに集中できる」
この日、都内ホテルで行われた来日記者会見。大谷は「本当に楽しみにしています。今は時差ボケを直すことに専念したいと思います。まずはこのシリーズをいいものにしたいなと思っています」と意気込みを語った。豪快なアーチショーは試合本番までとっておく。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)
