18歳に「おお、天才!」 岸田護監督に“先見の明”…紅林弘太郎も唖然「意味はわかんない」

オリックス・紅林弘太郎「マモさんにずっと『天才』と言われてきたんですよ」
オリックスの紅林弘太郎内野手は新人時代、当時は投手コーチを務めていた岸田護監督から「天才」と呼ばれていたことを明かした。「マモさん(岸田監督)に、ずっと『天才』と言われてきたんですよ。意味はわかんないですけど」。真顔で明かすほど“困惑”していた。
紅林は、駿河総合高から2019年ドラフト2位でオリックスに入団。1年目の2020年はウエスタン・リーグで86試合に出場し、プロとしての基礎を学んだ。一方で、岸田監督は2019年に現役引退し、2020年から2軍担当の投手コーチとして指導者の道に進んでいた。
試合前に大盛りの丼と大盛りのラーメンなど4食分をペロリと平らげることから、先輩たちから一時期は「宇宙人」や「変人」と呼ばれたこともあったが、本人は平常心でマイペースを貫いてきた。しかし、岸田監督の評価は至って真面目なものだった。
「僕もコーチ1年目で、紅林も2軍にずっといたでしょ。その時から、天才的なバッティングをすると思っていたんです。通りすがりには『おお、天才!』と呼んでいました」と岸田監督は振り返る。当時から実力を見抜き、認めていたという。
「会えば『よう、天才!』と声を掛けてくださいました。僕のどの面が天才なのかわかんないですけど、そういう気持ちは元気をもらえます。良い意味で勘違いもできますし……」。自身を過小評価してしまうことが多かった紅林にとって、背中を押してくれる“魔法の言葉”だった。
○北野正樹(きたの・まさき)大阪府生まれ。読売新聞大阪本社を経て、2020年12月からフリーランス。プロ野球・南海、阪急、巨人、阪神のほか、アマチュア野球やバレーボールなどを担当。1989年シーズンから発足したオリックスの担当記者1期生。関西運動記者クラブ会友。2023年12月からFull-Count編集部の「オリックス取材班」へ。
(北野正樹 / Masaki Kitano)
