ベッツ、米開幕戦は絶望的 食べる度に嘔吐で体重8キロ減、原因不明の体調不良「怖い」

OP戦に「2番・遊撃」での先発復帰が発表されていたが回避
ドジャースのムーキー・ベッツ内野手が27日(日本時間28日)の北米開幕戦に出場することが絶望的となった。23日(同24日)に本拠地で行われたエンゼルスとのオープン戦中に報道陣の取材に対応。「具体的な原因は分からない。食べる度に嘔吐してしまう。しばらくの間、シーズン序盤は困難かもしれない。嘔吐して、ベンチに座っているだけなのは懲り懲りだ。とにかくプレーしたい」。4日後に迫ったタイガース戦の出場が厳しくなった。
ベッツは体調不良を訴え、10日(同11日)のダイヤモンドバックスとのオープン戦から欠場が続いている。18、19日に東京ドームで行われたカブスとの開幕2連戦を欠場し、シリーズ途中に米国へ帰国していた。
アリゾナでのキャンプ終盤から約2週間、実戦から離れている。「開幕戦まで症状が回復しなければ、強行出場するか?」と問われたベッツは、「タフな質問だ。4回だけ出場して、チームに迷惑をかけたくない。157ポンドはやせすぎだ。もちろんプレーはしたいけど、ロジカルな決断を下さないといけない」。体重175ポンド(約79.4キロ)から18ポンド(約8.2キロ)減。取材対応に応じた32歳の頬は明らかにこけていた。
当初なら、この日のエンゼルス戦から復帰する見込みだったが、回復の見込みも見えていない。食事はスムージーで摂っているという。「お腹の調子がすごく悪化していると思う。食べられないことは難しいことだ。仕事に来ても、食べることができない。1日中練習しているのに、身体は受け付けてくれない。(身体の)充電ができない状態だ。食べるのが怖い。どうしていいか分からない」。苦しい現状を打ち明けた。
病院での検査は「全て異常なし」だという。「血液検査も全く問題なかった。落ち着かせるために、違う薬を試している」と試行錯誤。「嘔吐していなかったら、間違いなくプレーしている。昨日は絶好調だったけど、1食もとっていない。断食して、試合に出場することは難しいことだから、朝食をとったけど嘔吐してしまった。そういうことだ」と明かした。
今季は外野手から遊撃手に再転向。豊富な練習量でカバーしてきただけに、原因不明の体調不良は悩ましいところだ。「調子はグレートだ。練習を含めて、食事以外は全てできているんだ。奇妙なことだよ。症状は改善されたけど、お腹を落ち着かせないといけない」。まずは1日も早い食生活、そして試合復帰が待たれる。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)
