96億円の大型契約を掴んだ左腕、復活目指す165キロ剛腕… ア・リーグの主な日本選手

マリナーズ・藤浪晋太郎(左)とエンゼルス・菊池雄星【写真:小谷真弥、ロイター】
マリナーズ・藤浪晋太郎(左)とエンゼルス・菊池雄星【写真:小谷真弥、ロイター】

ア・リーグ在籍のNPB日本選手は5人

 ア・リーグに在籍する、NPB経験のある日本人選手は5人。注目は大型契約を勝ち取り、アストロズからFAでエンゼルスに移籍した菊池雄星投手だ。チームからはエースとしての活躍を期待されているだけに、低迷しているチームを救えるか。主な選手を紹介する。

○吉田正尚(レッドソックス)
 背番号:7、生年月日:1993年7月15日(31歳)、身長:173センチ/体重:87キロ、右投左打、現チーム加入年:2023年、契約:5年総額9000万ドル(約
135億円)、2024年成績:打率.280、10本塁打、56打点、2盗塁、OPS.764。

 寸評:昨年は右肩のケガを抱えながらも、2年連続2桁本塁打を達成。5年契約の3年目となる今季は、オフの補強によりチームのポジション争いが激化し、DHがメインの吉田の出場機会にも影響が出そうだ。武器である高い出塁率と勝負強さでアピールしていきたい。

○菊池雄星(エンゼルス)
 背番号:16、生年月日:1991年6月17日(33歳)、身長:183センチ/体重:95キロ、投打:左投左打、現チーム加入年:2025年、契約:3年総額6300万ドル(約96億円)、2024年成績:9勝10敗、防御率4.05、206奪三振 WHIP1.20。

 寸評:昨年はシーズン途中に、ブルージェイズからポストシーズン争い中だったアストロズへトレード移籍し、チームの地区優勝に貢献。その後FAとなり、エンゼルスと大型契約を結んだ。すでに開幕投手も内定している。エースとしてチームを11年ぶりのポストシーズン進出へ導けるか。また「フリーウェイ・シリーズ」と呼ばれる、同じロサンゼルスに本拠を置くドジャースとの試合で見られるであろう、花巻東高の後輩・大谷翔平選手との対戦も楽しみなポイントだ。

○前田健太(タイガース)
 背番号:18、生年月日:1988年4月11日(36歳)、身長:185センチ/体重:84キロ、投打:右投右打、現チーム加入年:2024年、契約:2年総額2400万ドル(36億円)、2024年成績:3勝7敗1ホールド、防御率6.09、96奪三振、WHIP1.38。

 寸評:タイガース移籍1年目の昨季は、7月上旬まで2勝5敗の成績で中継ぎへ配置転換。その後はロングリリーフもこなし、安定した成績を残した。37歳、メジャー10年目となる今季は、キャンプから最高の仕上がりを見せており、再び先発としてローテーションの一角を担うことに期待がかかる。

菅野はOP戦で抜群の安定感を披露した

○菅野智之(オリオールズ)
 背番号:19、生年月日:1989年10月11日(35歳)、身長:185センチ/体重:90キロ、右投右打、現チーム加入年:2025年、契約:1年1300万ドル(約19.5億円)、2024年成績(NPB):15勝3敗、防御率1.67、111奪三振、WHIP0.94。

 寸評:36歳を迎えるシーズンに、巨人から海外FAでオリオールズに移籍。オールドルーキーということで、1年目から勝負の年となるだろう。チームからは投手陣のリーダーとしても期待されている。オープン戦では5試合目で初失点を喫したが、それまで4度の登板で2勝0敗、計10回1/3を投げ防御率0.00とさすがの投球を披露した。

○藤浪晋太郎(マリナーズ)※マイナー契約
 背番号:13、生年月日:1994年4月12日(30歳)、身長:198センチ/体重:82キロ、右投右打、現チーム加入年:2025年、契約:マイナー契約、2024年成績(マイナー):1勝2敗、7ホールド、1セーブ、防御率5.94、44奪三振、WHIP1.35。

 寸評:昨シーズン終了後にFAとなり、マリナーズとマイナー契約を締結。2023年のオリオールズ時代のような、リリーフとしての活躍にチームは期待しているようだ。課題の制球難さえ克服すれば間違いなく活躍できるはず。最速165キロのストレートを武器に、まずはロースター入りを目指していきたい。

(「パ・リーグ インサイト」鈴木優)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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