菊池雄星、初の開幕投手は「狙われていた」 黒星も指揮官絶賛&相棒「素晴らしい」

Wソックス戦に先発したエンゼルス・菊池雄星【写真:ロイター】
Wソックス戦に先発したエンゼルス・菊池雄星【写真:ロイター】

6回3失点で黒星発進も「次に繋がると思います」

【MLB】Wソックス 8ー1 エンゼルス(日本時間28日・シカゴ)

 エンゼルスの菊池雄星投手が27日(日本時間28日)、敵地で行われたホワイトソックスとの開幕戦に先発し、6回を投げてソロ本塁打を浴びるなど5安打3失点、5奪三振で降板。味方打線が9回のソロ本塁打による1点に終わり、粘投むなしく黒星が付いた。打者23人に対し、87球を投げた左腕は「2回にビッグイニングをつくってしまったんですけど、何とか6回まで試合をつくれたのは次に繋がると思います」と振り返った。

 ホワイトソックス打線に対し、立ち上がりからスライダー中心の配球で臨んだ。初回のピンチは切り抜けたが、2回に先頭の5番オースティン・スレーター外野手に甘くなったスライダーを左翼スタンドにたたき込まれて先制点を許した。「スライダーを多く投げていたので、たぶん狙われていた。投げたボール自体は悪くないですけど、その前後の組み立てというところ」。

 その後、1死一塁となって8番ジェイコブ・アマヤ内野手には追い込んでから右前打を許してピンチを広げた後、1番ミゲル・バルガス内野手に2点打を献上した。「2ストライクと追い込んでゲッツーがほしくて甘く入ったのが一番悔やまれる」。結果的に、ビッグイニングにつながった失投を悔しがった。

 それでも、2回途中から13人連続でアウトを重ねるなど尻上がりに調子を上げてクオリティスタートをマーク。ロン・ワシントン監督は「素晴らしい投球だった。スレーターには一発を浴びたが、バルガスの一打は打ち取った当たりだった。こういう登板もある」と不運だった点も指摘し、擁護した。ローガン・オハッピー捕手も「試合が進むにつれて立ち直っていった。試合を通してコントロールできていた。自分が何を投げたいか綿密なプランを持っているから、彼とバッテリーを組むのはとても楽しい。今日もそうだった」と、エースへの信頼感を口にする。

 2月20日(同21日)に開幕投手を務めることが発表されてから、この日に向けて準備してきた。3年契約の1年目でエースとしての期待を背負ってレギュラーシーズンをスタートすることになったが、162分の1の意識でマウンドに上がったという。「もちろん楽しみな気持ちといいスタートを切りたいという気持ちはあるんですけど、同時に自分に言い聞かせたのはやっぱり32試合、投げるための準備っていうのは大事にしないといけないので。もちろん楽しみですけど、それ以上に大事なものはあるとは思っています」。

 チームは最後に野手が登板するなど1-8と大敗し、後味の悪い出だしとなったが、「攻めていく形というのが1試合目からしっかりと出たというのは非常に安心してますし、オフに取り組んできたチェンジアップやスイーパーやツーシームもいいところに決まったのもあった」。33歳のベテランにとっては、収穫もあったようだ。

(Full-Count編集部)

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