通算163セーブ、158ホールド、今も残るリーグ記録 ハム&オリで躍動…40歳が残した功績

4日のハム対オリで、増井浩俊氏のファイナルピッチセレモニーが行われた
2022年シーズン限りで現役引退した増井浩俊氏が、4日の日本ハム対オリックス戦(エスコンフィールド)でファイナルピッチセレモニーに登場した。日本ハムとオリックスで主戦投手として活躍し、通算158ホールド、163セーブを記録。先発でも印象的な活躍を見せた。今回は増井氏の球歴を紹介する。
40歳の増井氏は静岡高、駒大、東芝を経て、2009年ドラフト5位で日本ハムに入団。2年目の2011年に56試合で34ホールドを挙げ、防御率1.84、奪三振率9.73とブレークした。2012年にキャリア最多の73登板。現在もパ・リーグ記録となっている45ホールド、50ホールドポイントを記録した。2014年途中からクローザーを務め、2015年には39セーブ、防御率1.50、奪三振率10.65と、圧倒的な投球を披露した。
2016年途中に先発に配置転換され、自身初の2桁勝利となる10勝をマーク。リーグ優勝と日本一に貢献した。2017年に抑えに復帰し、52試合で27セーブ。奪三振率は14.01を記録した。同年オフにオリックスへ移籍し、2018年はリーグ2位の35セーブ、防御率2.49、奪三振率9.55と躍動した。
2019年は不振に陥って中継ぎに移り、2020年には先発と中継ぎを兼任して防御率3.03。持ち場を問わずに奮闘したが、2021年以降は再び調子を崩し、2022年は若手の台頭もあり2試合の登板に終わっていた。
パ・リーグ史上最多のシーズン45ホールド、抑えとして通算163セーブ、先発としてチームの大逆転優勝に貢献した2016年の10勝。先発・中継ぎ・抑えの全てで活躍した増井氏は、投手分業が進んだ現代野球においては、稀に見るマルチな才能を備えた投手だった。
ルーキーイヤーの時点で26歳とプロ入りは遅く、ドラフト5位と指名順も下位。しかし、そこから這い上がって13シーズンにわたって奮闘を続け、日本ハムとオリックスの両球団でそれぞれ2度のリーグ優勝と1度の日本一を経験。その投球は記録にも記憶にも残るものだったといえよう。
(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)