「3年やって終わりだな」覚悟したクビ 苦悩経て日本一に貢献…巧打者が明かす転機

元楽天・銀次さんが振り返るプロ生活
パーソル パ・リーグTV公式YouTubeチャンネルで7日に配信された「月曜日もパテレ行き」第5回の放送に、元楽天の銀次さんと元西武の金子侑司さんが出演。「パ・リーグの新人が大豊作」をテーマに解説した。今回は、配信には入りきらなかった“こぼれ話”を届ける。
楽天・宗山塁内野手、西武・渡部聖弥外野手、ロッテ・西川史礁選手らルーキーが1軍で躍動していることを受け、銀次さん、金子さんがそれぞれの視点で評価した。その中で2人のルーキー時代の写真が流れるシーンがあった。そこで銀次さんに、自身のプロ1年目を振り返ってもらった。
2005年高校生ドラフト3巡目で楽天に入団し、巧みなバットコントロールを武器に通算1239安打を積み重ねた。1年目の春季キャンプ初日はレベルの高さに圧倒され、「あ、もうこれは3年やって終わりだな」と思ったそう。「3年後、地元に帰ってから何をしようかな、というところまで考えていました」と、懐かしそうに振り返った。しかし、ある出来事がきっかけで、「もう1回ちゃんと取り組んでみよう、と気持ちを新たにできました」と話す。
「2011年の東日本大震災です。自分が5年目、6年目ぐらいの時に震災が起きて、そこで東北出身者として東北のために『気持ちを新たに、もう一回しっかり練習しよう』と。そうしたら色んな歯車が合ってきて、勢いに乗りました。気持ちの面で大きく変わるきっかけになったのは、震災ですね」
2013年には131試合に出場し、打率.317、153安打をマークし、リーグ優勝&日本一に貢献。2014年には糸井嘉男氏(当時オリックス)と首位打者争いを繰り広げるなど、チームをけん引する存在へ成長を遂げた。「東北が大好きです」という言葉とともにユニホームを脱いだ銀次さんは球団アンバサダーとして、東北のために野球振興・社会貢献・地域密着活動に取り組み続けている。
(「パ・リーグ インサイト」編集部)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)