“盟友”の岸田監督を「胴上げできるように」 復活目指す平野佳寿が明かす特別な思い

43歳の岸田監督と41歳の平野佳寿は2005年ドラフトで入団
“同期の絆”でV奪回。オリックスの平野佳寿投手が、同期入団の岸田護監督とともに2年ぶりのリーグ優勝を目指す。「同期入団であることはもちろんなのですが、昔から誰からも信頼されているし、裏切らないというか、本当に人間として素晴らしい先輩です。岸田さんの喜ぶ顔を見られるように僕も頑張りたい」。41歳右腕が、若き43歳指揮官に復活を誓った。
平野は鳥羽高、京産大から2005年ドラフト希望枠でオリックスに入団した。2011年に最優秀中継ぎ、2014年には最多セーブに輝き、ダイヤモンドバックス、マリナーズを経て2021年に古巣に復帰。史上初の日米通算200セーブ&200ホールド、史上4人目の日米通算250セーブ、今年4月3日にはNPB通算250セーブを達成した。
一方、2学年上の岸田監督は履正社高(大阪)、東北福祉大、NTT西日本から2005年大学生・社会人ドラフト3位で入団。ともに先発からクローザー、セットアッパーを務め、オリックスのブルペンを支えてきた。
「尊敬できるところばかりの方。同期で仲良くしてきてもらって、一緒に現役も頑張ってきました。岸田さんを胴上げできるように頑張りたい」と平野。「誰が監督であっても、やることは同じ」と常々、言いながらも同期入団の監督には特別な思いがあるのだろう。
メジャー挑戦の際に、背中を押してくれるような言葉があったかを聞くと、「もう、普通です。2人とも、変にそんな気持ち悪いことはしません」と返ってきた。認め合い、信頼し合うからこそ、改まった言葉は必要しないというわけだ。
「各々、やってきて、それが(お互いに)いい関係であって、切磋琢磨して元気でやってきたんで」。昨季は右肘の故障などで12試合登板にとどまったが、今季はこれまで投げていなかったツーシームに挑戦し、投球の幅を広げた。11日に出場選手を登録抹消されたが、チームのため“盟友”のためにも復活してみせる。
○北野正樹(きたの・まさき)大阪府生まれ。読売新聞大阪本社を経て、2020年12月からフリーランス。プロ野球・南海、阪急、巨人、阪神のほか、アマチュア野球やバレーボールなどを担当。1989年シーズンから発足したオリックスの担当記者1期生。関西運動記者クラブ会友。2023年12月からFull-Count編集部の「オリックス取材班」へ。
(北野正樹 / Masaki Kitano)



