新庄監督が3年前にメモしていたロッテ22歳「記憶ある」　注目していた“圧倒的パワー”

6回1死一、二塁で加藤から杉浦にスイッチも山本に初球を左翼席へ運ばれた

■ロッテ 4ー0 日本ハム（16日・ZOZOマリン）

　日本ハムは16日、ZOZOマリンスタジアムで行われたロッテ戦に0-4で敗れた。高卒3年目の20歳・田中晴也投手に7回2安打無失点に封じられて今季初白星を献上し、高卒5年目の22歳・山本大斗外野手にプロ初本塁打となる決勝3ランを浴びたが、新庄剛志監督は相手チームながら2人の逸材を絶賛した。

　両軍無得点の6回だった。先発・加藤が1死一、二塁のピンチを招くと指揮官は「ちょっと捉えられ始めたかなっていうところでビシッといってくれるかなと」と杉浦にスイッチ。しかし初球のカットボールを完璧に左翼席上段へと運ばれた。

「あそこまで打った山本くんが素晴らしかった。山本くん、監督をし始めたときにいい選手だなと思いながら、ライトの返球とかパンチ力あるなってメモした記憶がある。今日ね、相手チームですけど、どの選手だろうがプロ初本塁打はおめでとうって気持ちになるので、これからどんどんファイターズ戦以外で打ちまくってほしいな」

　新庄監督1年目の2022年、山本は2軍で12本塁打を放って存在感を発揮。その頃から、密かに注目していたという。昨季イースタン・リーグで本塁打と打点の2冠。「いい力していますよ、本当に。2軍のゲームもよく見るんですけど、見るたびに本塁打を打っていた。まあ出てくるだろうなと思っていましたけど」と明かした。

　もうひとり、この日苦しめられたのが田中晴だ。4回まで無安打。5回に先頭の吉田が左越え二塁打を放ち、2死から石井の四球と水野の死球で満塁としたが、矢澤が156キロの直球に空振り三振に倒れた。6回は2死から野村が二塁打も、吉田が空振り三振と本塁が遠く、7回で8三振を喫した。新庄監督は「よかったね。投球術というかそういうのを掴みかけて、今年いい働きするんじゃないですか」と感心していた。

「でもロッテさんも争いが激しいからね。そこで掴むのが一流プレーヤーになる最初のスタートになってくるので。今、毎日楽しいんじゃないですか。てかなんで俺、ロッテの話してんの!?」。最後は笑いを交えながら、その才能を称えた。

（町田利衣 / Rie Machida）