“韓国のイチロー”は本物か? 不良債権の声一蹴…高まる米メディアの期待「最高だ」

今季は22試合で打率.329、OPS.983…3HRは1年目超え
ジャイアンツの李政厚(イ・ジョンフ)外野手は21日(日本時間22日)の試合を終え、リーグ最多の10二塁打を放つなど、打率.329、3本塁打、OPS.983の好成績を残している。米メディア「CBSスポーツ」が今季の活躍が「本物だ」として目を輝かせる。
2年目で確かな手ごたえを掴んでいる。同メディアのマイク・アクシザ記者は「10の序盤のストーリーはシーズンを通して本物になるのか? 真実と幻想を見極める」と題し、4月に起きている印象的な事象を特集。その一つに挙げたのが、“韓国のイチロー”イ・ジョンフだ。肯定的な見方、否定的な見方をともに取り上げ、最後に結論を述べている。
昨季は左肩の故障もあり37試合で打率.262、2本塁打、OPS.641に終わったものの、今季は「コンタクト率や打球速度が非常に良く、むしろ“驚異的なほど本当に素晴らしい”」と脱帽。実際に空振り率や打球速度が改善され、期待打率は.337、期待長打率.521と結果と伴った数字に。「積極的な走塁と守備でのハイライトプレーも加わり、彼はまさに『見ていて楽しい選手だ』。野球選手と同時に彼はエンターテイナーでもある。彼のプレーには目が離せない魅力がある。成績だけではなく、ファンに『見たい』と思わせる何かを持っている選手こそがスター。イ・ジョンフはその条件を満たしている」と、肯定的な見解を述べた。
一方で否定的な見方も。「MLB通算でもまだ60試合未満、250打席にも満たない。リーグ側もまだ彼の弱点を見つけて攻略し、再び彼に適応を迫るようなプロセスに至っていない。つまり、我々もまだ彼の全貌を掴みきれていない」とする。さらに「平凡な選手でも21試合程度の好調期間を見せることはよくある。スターと呼ぶには、少なくとも1か月以上、継続的に活躍する必要がある」と、冷静に分析した。
では同記者の最終的な“答え”は――「結論:イはすごい選手! イ・ジョンフは最高だ」と結んだ。「イ・ジョンフは本当に見ていて楽しい選手だ。シーズンを通して打率.333を維持するのは難しいが、打撃の基本要素(選球眼、コンタクト率、打球速度など)はすべて揃っており、守備も走塁も優れていて華がある。“華”は重要だ。結果を出しながら観客を魅了する。こんな選手がもっと増えればいいのに、と思わせる存在だ」と、走攻守のパッケージにすっかりベタ惚れのようだった。
否定的な見方にあるように、サンプルサイズはまだ少ないのは事実。それでも、打撃スタンスを変更して臨んだ今季は、韓国プロ野球時代を彷彿とさせる姿を見せている。フルシーズン完走し、6年1億1300万ドル(約159億500万円)契約に応えることができるか。今後も目が離せない。
(Full-Count編集部)