ド軍ナインが投げつけるバスタオル 衝撃の敗戦に沈痛…大熱狂の敵地で“無言のロッカー”

ドジャースは投手陣が11失点で延長10回にサヨナラ負け
【MLB】カブス 11ー10 ドジャース(日本時間23日・シカゴ)
汗を拭き取ったバスタオルが、ボックスに投げつけられる音だけがクラブハウスに響いた。ドジャースは22日(日本時間23日)、今季初の2桁得点となる10点を奪ったが、投手陣が踏ん張り切れず。衝撃の11失点で延長10回にサヨナラ負けを喫した。
同点の10回無死二塁。タイブレークのマウンドを任されたのは、この日に28歳の誕生日を迎えたノア・デービス投手だった。3月27日(同28日)にレッドソックスから金銭トレードで移籍した右腕は、1球で敗戦投手になった。
試合後のクラブハウス。ロッカー前の椅子にデービスの姿はなかった。シャワーを浴びた右腕は、無言のまま荷物を持って引き上げた。まさかの敗戦、さらには衝撃的な誕生日に、周囲は声をかけることができず。沈痛の思いだった。
延長10回のマウンドには、選択肢が残っていた。10試合に登板して防御率1.06のジャック・ドレーヤー投手や、エバン・フィリップス投手が控えていた。期待されたデービスは仕事を果たすことができなかった。
敵地は大熱狂。試合終了から30分以上が経っても、歓喜の声がスタジアムに響いた。クラブハウスから出たエンリケ・ヘルナンデス内野手はチームバスに向かう最中、敵地での応援に駆け付けた少年に声を掛けられた。右手を振って応じると、視線の先には少年が着る「8」が映った。劇的なサヨナラ敗戦を食らっても、夜は明ける。