“要求通りの1球”が打たれる「それが現状」 DeNA守護神が吐露したもどかしさ

1点リードの7回から登板した森原が森下に2ランを浴びるなど3失点で初黒星
■阪神 4ー2 DeNA(24日・横浜)
DeNAの森原康平投手が24日、横浜スタジアムで行われた阪神戦で今季初黒星を喫した。1点リードの7回から登板して3失点。昨年の日本一の胴上げ投手は「あの場面で起用してくれた監督、コーチに申し訳ない」と頭を下げながら、「現状」を明かした。
2死から悪夢が待っていた。近本に左越え二塁打を許すと、中野に外角フォークを流し打ちされ同点とされた。失策も絡んでなおも走者三塁のピンチ。続く森下への初球、145キロの高め直球を左翼席へと運ばれた。
右肩の違和感で出遅れ、17日に今季初めて1軍に昇格した。この日が3試合目の登板。試合後、自身の“今”をしっかりと分析した。
「打たれてから言うのはおかしいんですけど、状態は上向いていたので……。(森下への1球は)ほぼほぼ要求通りの球なんですけど、ああやって一発で捉えられるっていうことは、球速の数字から見ても、それが現状なので。そういう意味で実力を上げていく必要がある。そう捉えて練習していくしかないです」
この日もアウト3つ中2つを空振り三振で奪い、最速は148キロをマーク。「ファームのときからしても、今年に関しては今が一番いい状態」と話すように、上がってきていることは事実。一方で「タイミングを合わされているのか、もう一個押し込める強さがないのかっていうところなので……」。3安打3失点を喫し、敗戦投手となったのもまた事実であることがもどかしい。
とはいえ昨季58試合で29セーブを挙げた右腕は「やられた部分と良かった部分もある。いい球と悪い球は分けて反省する必要があるので」と気持ちを切り替え前を向く。小杉投手コーチも「球の成分自体も昨年のものに近づいてきている。元々彼の特徴でもあるリリースの奥行きっていうところがもう少し出てくると、打者の手元の体感も変わってくると思います」と“完全復活”に期待した。
(町田利衣 / Rie Machida)