打ちまくるドラ2は主力に定着できるか 誰もが経験…過去の例に見る“難関”とは

西武・渡部聖弥【写真:小林靖】
西武・渡部聖弥【写真:小林靖】

源田は2017年に全143試合にフル出場…新人王に輝いた

 西武のドラフト2位ルーキー・渡部聖弥外野手が活躍している。故障で4月13日に1軍登録を外れたものの、25日のオリックス戦で復帰。同日時点で.426の高打率をマークしている。今回は直近10年間のパ・リーグで、プロ1年目に奮闘した5人の打者を紹介する。

〇楽天:茂木栄五郎内野手(2016年):3月の月間打率が.211、4月は同.240だった。しかし、5月は同.371、月間出塁率.429で通算打率も.293に上昇させた。6月は月間打率.246、7月は故障の影響で1軍出場なしに終わったが、戦列復帰した8月には同.261。9月には同.306、月間出塁率.352と調子を取り戻した。規定打席に到達して打率.278、出塁率.330。新人王投票でも116票を集めて2位に入った。

〇西武・源田壮亮内野手(2017年):4月に月間打率.293、5月に同.306。5月終了時点で打率.297、出塁率.343を記録した。6、7月はいずれも月間打率.220台。通算打率も2割6分台まで低下した。8月に月間打率.255、9月に同.317をマーク。10月も4試合で5安打を放ち、遊撃手として全143試合でフルイニング出場を果たし、打率.270を記録。パ・リーグでは19年ぶりに野手として新人王に輝いた。

〇ロッテ・藤岡裕大内野手(2018年):3月はに2試合で3安打。4月は月間打率.224も、5月には同.280、月間出塁率.340を記録するなど、6月末時点で通算打率.259、通算出塁率.334をマークした。7月は月間打率.198だったが、8月は同.270。9月は同.115、10月も同.178と苦戦が続いた。最終的にはシーズン打率.230、出塁率.294だったが全143試合に出場し、遊撃手として存在感を放った。

楽天・小深田は1年目に打率.288…新人王投票で2位になった

〇楽天・小深田大翔内野手(2020年):新型コロナウイルスの影響で6月に開幕。同月は8試合で1安打だったが、7月に月間打率.245、8月は同.281をマークした。9月は同.320、10月も同.290、11月には6試合で8安打を放ち、同.348の数字を残した。全120試合中112試合に出場して打率.288、出塁率.364。新人王投票でも125票を集めて2位に入った。

〇日本ハム・上川畑大悟内野手(2022年):3、4月の1軍出場はなく、5月にデビュー。6試合で8安打、月間打率.400をマークした。6月から8月の月間打率は.269、.233、228で、通算打率も.262だった。9月は同.337、月間出塁率.400と数字を向上させ、最終的には80試合で打率.291、出塁率.360を記録した。

 1年目から好成績を残すには、疲労が溜まってくる終盤戦でいかに調子を取り戻せるかが重要なポイントになってくると考えられる。2025年にプロ1年目のシーズンを送っているたちは、中盤戦以降を乗り越え主力の座に定着できるか。序盤から出色の打撃を見せている渡部聖をはじめとするルーキーたちの躍動に今後も注目だ。

(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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