DeNA京田陽太がドアラからもらった誕プレの中身 古巣本拠地で受けた祝福への思い

DeNA・京田陽太【写真:小林靖】
DeNA・京田陽太【写真:小林靖】

毎年恒例…昨年はサイン入りペットボトルキャップ

 DeNAの京田陽太内野手が、4月20日に31歳の誕生日を迎えた。当日は古巣の中日戦。かつての本拠地・バンテリンドームで、中日のマスコット「ドアラ」から誕生日プレゼントを受け取り、代打で登場した際には“粋な時間”を味わった。

 2点を追う6回無死から出番がやってきた。回の先頭だったこともあり、イニング間にネクストバッターズサークルに向かう際、近づいてきたドアラから小さな袋を渡された。

「あれは、キューピーとドアラがコラボしたキーホルダーみたいなやつです」と京田が中身を明かす。実は誕生日プレゼントは毎年恒例。昨年はドアラのサインが書かれたペットボトルのキャップを渡されている。キューピードアラは今、横浜スタジアムのロッカーに置かれているそうで「お守り的な感じで。今年ももらえてうれしかったです」と喜んだ。

 打席に入ると、左翼席のDeNAファンから「ハッピーバースデー」の大合唱が起きた。すると2019年途中から2022年まで同僚だった松葉貴大投手はマウンドを外して靴紐を結び直し、福家球審はホームベースの砂を払った。バースデーソングが最後まで流れると、対戦が始まった。2人の粋な計らいだった。

「HRで決めたかったですけど、そういう星のもとじゃないみたいで」

 初球のカーブを捉えるも惜しくも右翼ポールの外側で大ファウル。最後は4球目を打って一ゴロに倒れた。「周りがああやってムードをつくってくださったので本塁打で決めたかったですけど……そういう星のもとじゃないみたいで」と苦笑いだが、うれしい時間となった。

「なかなかシーズン中に誕生日を迎える選手も多くはない。そんな中で、今年たまたまドラゴンズ戦だったのは“縁”ですよね。松葉さんも同じチームのときはよく喋ったりした先輩でもありますし、感謝しています」

 ちなみに、23日のDeNA-阪神戦で三塁塁審を務めたのが福家審判だった。挨拶とともにお礼の言葉を伝えたのも京田らしい。移籍3年目を迎えた今季も、安定した守備と勝負強い打撃でその存在感は増すばかり。巡り合わせの先にあった「4.20」は、特別な1日となった。

○著者プロフィール
町田利衣(まちだ・りえ)
東京都生まれ。慶大を卒業後、スポーツニッポン新聞社に入社。北海道総局で日本ハム、東京本社スポーツ部でヤクルト、ロッテ、DeNAなどを担当。2021年10月からFull-Count編集部に所属。

(町田利衣 / Rie Machida)

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