開幕19戦9HR…突如覚醒した23歳は何者? 大谷翔平との比較も…「たどり着けたら」

アスレチックスのタイラー・ソダーストロム【写真:ロイター】
アスレチックスのタイラー・ソダーストロム【写真:ロイター】

ソダーストロムは開幕19戦9HR…レジー・ジャクソンに並び球団2位

 毎年、突如“覚醒”する選手が現れるのもメジャーリーグの魅力。今年序盤のサプライズといえば、アスレチックスのタイラー・ソダーストロム内野手だろう。開幕19試合で球団歴代2位の9本塁打を放った23歳は果たして、いったい何者なのだろうか。

 2020年のドラフト1巡(全体26位)でアスレチックスに入団。父スティーブも過去に1巡目でドラフト指名され、史上10組目の父子“1位指名”選手となった。高校時代から強打の捕手として注目され、2023年にメジャーデビューを飾った。もっとも、1年目は大苦戦。45試合で打率.160、3本塁打にとどまり、勝利貢献WARは-1.1とメジャーの壁にぶつかった。

 昨季も61試合で打率.233、9本塁打に終わったが、オフに高校時代から交際していたベイリー・キンドルさんとゴールイン。“アツアツ”の状態で今季を迎えた。すると、3月27日(同28日)マリナーズとの開幕戦でいきなり2本塁打。今季はすでに3度のマルチ弾とアーチを量産し、一時はア・リーグ本塁打王レースを独走。ヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手ら並みいるスラッガーを抑えていた。

 米スポーツ局「MLBネットワーク」では、WBC米国代表の監督を務めるマーク・デローサ氏らが分析し、ドジャース・大谷翔平投手のスイングとの類似性を指摘。構えからテイクバック、そして前足を下すタイミングがほぼ同じとし、「この動き、かなりすごいよ。タイラー・ソーダーストロムはショウヘイ・オオタニなのか? ほぼ、イエスだね」などと語っていた。

 放送を受け、同局のインタビューに出演したソーダーストロム。気まずそうにしながらも「まだそこには到達していないと思いますが、どこかの段階でたどり着けるといいですね」と笑顔を見せた。昨年に比べてやや重心を落とす新フォームに着手しているようで、「(チームメートの)JJ・ブレデイのおかげでもあります。彼を参考にしてからうまく行っています」と同僚モデルの新スイングが奏功しているようだ。

 マイナーでは活躍していたものの、最初の2年はメジャーで思うようにプレーできなかった。「メジャーは学習する大きなステップです。最近ようやくどうすればいいかが分かってきて、心地よくプレーできるようになりました。私はマイナーでいい成績を残して昇格して、今ようやくメジャーでもそういうプレーができ始めています」と、時間をかけて適応したことを明かした。

 もっとも、9号を放ったのを最後に27日(同28日)までの9試合は快音なし。打率.242、OPS.619と調子を落としている。この壁を乗り越えた時、ソダーストロムの覚醒は本物と言えるのかもしれない。

【実際の映像】大谷翔平と瓜二つ? 覚醒したソダーストロムの“新フォーム”、米識者「一緒だよ!」

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