名門のルールを変えた男の“悲劇” まさかの防御率11点台…NY辛辣「髭を剃らせろ!」

今季は10登板で0勝2敗4セーブ、防御率11.25
ヤンキースは昨オフにマックス・フリード投手やポール・ゴールドシュミット内野手ら大物を次々と補強した。デビン・ウィリアムズ投手も期待された一人。過去に2度の最優秀救援投手賞に輝いた右腕は開幕から守護神を務めて来たが、今季成績はまさかの防御率11.25と大不振。27日(日本時間28日)にその座を明け渡すと、「彼の顔の髭を剃らせろ!」と米ファンからも怒号が響いた。
“エアベンダー”と称される特殊なチェンジアップが武器のウィリアムズは、コロナ禍の2020年に防御率0.33で新人王を受賞すると、その後もブルワーズの絶対的ストッパーとして君臨した。昨オフに大型トレードでヤンキースに移籍したが、話題を呼んだのが特徴の髭を剃るのかどうかだった。
ヤンキースといえば、過去の名選手たちも問答無用で髭を剃ってきたが、ウィリアムズはオーナー陣にルールに関して直談判。これがきっかけで、今季からは「手入れの行き届いた髭」ならば許可されることになった。
果たして“万全の状態”で新天地を迎えることになったものの、肝心のピッチングが全くうまくいかない。3月27日(同28日)に移籍後初登板するもいきなり失点。一時持ち直したかと思われたが、19日(同20日)のレイズ戦で1回3失点、25日(同26日)ブルージェイズ戦は1アウトも取れず3失点KOとなった。
ブーン監督は重い腰をあげ、守護神をルーク・ウィーバー投手に変更した。「現時点では、彼をその役割から外して、良いリズム、自信、勢いを築き始めることが、全員にとってベスト」と語り、「彼はキャリアの絶頂期にあり、今はちょっとした不調の時期を過ごしているだけで、それは誰にでも起こることだ」と擁護した。一方のウィリアムズも「ここまでの経過を考えると、私にとって驚きではない」と納得していた。
しかし、手厳しいニューヨークファンは不甲斐ない右腕を許せないようだ。「負け犬」「彼はダメだ」「マイナーリーグに送ったほうがいい」といった声や、「ヒゲを剃らないとね、デヴィン!」「彼のために髭のポリシーを変えたのに」「早くあの髭を剃れば、もっとマシな投球ができるようになるだろう……自分のせいでルールが変わったなんて意識しすぎてるから、ピッチングがうまくいかなくなっているんじゃないか」などと、髭を指摘する声も多く見られた。いずれにせよ、ウィリアムズの復調は故障者続出のチームにとって最大の“補強”となりそうだ。
(Full-Count編集部)
